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目次
なぜ、経済的に成功しても心から「真の幸福」を感じられないのか?
今回の文字起こしの要点
- 「家族との調和」は真の幸福と魂の進化の根源。どれほど経済的社会的に成功しても、家族が不調和でなら「真の成功」とは言えない。
- 【家族に還現】とは、家族から学ぶことを最も大切にし、成功はもちろん成長も家族と分かち合う姿勢のこと。
- 両親・ご先祖あって自分の存在があることを深く自覚し、前回述べた「お詫びと感謝」を家族の中で実践し続けることが、高次元波動へと至る道。
- 家族との死別、夫婦の離婚をもって「縁」は切れない。その後も「お詫びと感謝」を発振し続けることが、魂の進化を促進させる鍵となる。
前回に続き、『波動の法則』入門の5回目です。
「家族との調和」がテーマです。
これだけ聞けばとても平凡に聞こえるでしょうが、とても重要なことです。
『波動の法則』では【家族に環現】という言い方をします。
これは造語で、「還元」ではなく【還現】です。
気づきを家族の中で現していく=実践するという意味が込められています。
これまで述べてきた通り、『波動の法則』では「理解ではなく気づき」「直観」「決心」「お詫びと感謝」など重要なポイントがいくつかありますが、今回の【家族に還元】はこれらの統合的な実践として最も重要なことです。
これもまた「理解でなく気づき」なわけですが、本当に気づくのは難しいでしょうね。
今回は気づくヒントになることを述べていきますので、ご参考にしてください。
例えば、この世界では「仕事は成功しているのに、家族は不調和である」ということがあります。
『波動の法則』では、それは「自然の仕組み」「宇宙の法則」に反していると言います。
私は職業柄、経営者からご相談いただくこともあります。
そこでときおり垣間見えるのは、事業はとても成功しているのに、家族が病気になったり精神的な不調を抱えたり、家庭内の風通しがとても悪かったりしていることです。
これは決して珍しいことではありません。
これは、いわば仕事と家族との「分離」なんです。
スピ業界では「分離から統合へ」というスローガンがありますが、これは大きな分離ですね。
というのも、地球というエゴの文化圏において、「仕事の成功」は優先度が高いとされがちです。
社会的・経済的成功は評価を集めやすいため、承認欲求を強く満たすものとなる。
その結果「家族を多少犠牲にしてでも、成功を獲りに行く」という意欲に駆り立てられやすく、結果的に両者が分離しやすくなるわけです。
けれども『波動の法則』からすれば、仕事も家族も調和していなければおかしい。
家族が本当に調和していれば、仕事が不調和になることはありません。
想像してみてください。
夫婦が円満であり親子関係も良好なら、「仕事だけがうまくいっていない」というのは考えにくい。
魂が家族愛によって支えられているなら、家族の生活を守るため、仕事に打ち込むに決まっているわけですから。
これが本来の順番なんです。
ところがこの物質世界では、「社会的・経済的成功」が特別に評価されてしまう。
この世界は「数の論理」で動いていて、閲覧数、再生回数、フォロワー数、年商、年収などの数を取れれば、たいてい「勝者」になれます。
仕事の成果もまた数値化しやすいわけですが、家族は決して数値化などされるものではない。
だから分離しやすいのです。
しかし、仕事だけ成功したとしても『波動の法則』としては不調和になります。
例えば、私が以前知った、とある社会的成功者について。
彼は都内の一等地に住み、休みの日にはビジネス街のど真ん中で犬の散歩をしているような人です。
厳しい環境から、裸一貫で成り上がった成功者です。
けれど、「幸せな成功者」のはずが、そのご子息は引きこもりなんです。
教育事業もされているのですが、最も近い家族はもう成人していても社会に出られない。
この恐るべき「灯台下暗し」は、この方だけではありません。
統計を取ったわけではありませんが、私の周りではときどき耳にする話です。
きっと家庭をあまり顧みず、成功を求めてバリバリ働いてきたんでしょうね。
もちろんその情熱は素晴らしいのですが、外側の成功だけを求めてきた結果、家族は不調和になってしまった。
ご本人は表面的な波動(オーラ)は満たされている感じはしますが、その一つ奥の波動まで観ると、やはり不調和な波動が詰まっている。
これは宇宙が「あなた、その成功は "本当の成功" じゃないんだよ」とメッセージしてくれているようですが、果たしてその方は「気づく」のでしょうか?
気づきは「頭の良さ」や「偏差値的優秀さ」ではなく、素直さと謙虚さがなければ起こりません。
あるいは、別の有名な経営者。
実際に何度か話したことがあります。
「成功者」であり「有名人」なので表ではチヤホヤされていますが、その人はあるときポツリと「自分は本当の愛がわからない・・・孤独だよ」と漏らしました。
その方も家族を持っているのですが、パートナーシップは不調和だし、やはりご子息は引きこもりなんです。
表では「自分が頑張るのは家族のため」と言っておきながら、実は自分のエゴや野心のために家族を利用していることになる。
儲かったり、自分の社会的影響力がどんどん拡大していくのはアドレナリンがドバドバ出ますから。
しかしその結果、家族全体は不調和になってしまうわけです。
経営者がわかりやすいので例に出しましたが、もちろん会社勤めやパートの方にも当てはまります。
両親との「魂の合意」があって、私たちはその家庭に生まれる
生まれた家庭、家族がどんな環境であろうとも、それは運命の「絶対的原点」です。
絶対に動かせない原点です。
ですから、家族を「運命の原点」として受け入れられない限り、高次元波動に至ることはできません。
(後でも言いますが、それは必ずしも「家族と仲良くしろ」ということではありません)
【家族に環現】とは、自分だけの成功や成長を求めるのではなく、家族から学び、家族と一緒に成功や成長を分かち合っていくことを意味します。
「成功」はもちろん「成長」も一人で抜け駆けせず、必ず分かち合う。
それが「真の成功」です。
聞けば当たり前のような話かもしれませんけど、これが根本なんですよね。
まず足元を見よう、ということです。
「世界の平和は家庭から」
これはどこかの宗教団体のキャッチコピーだった気がしますが、宗教に関係なく大切なことですよね。
例えば、政治活動をしていろんなデモに参加し、表では「平和」を叫んでいる人がいます。
そこで「戦争反対」や「財務省は許せない」などの声を上げることは結構なことかもしれません。
けれど、そういう人が往々にして「家庭が全く平和でない」ということが起こります。
政治活動ばかりやっていて、家庭を顧みない。
他の家族から「お父さん、政治活動ばかりしていないで、もっとまともに働いてよ」と言われてしまう。
「俺は国を救うためにやってんだ!」なんて逆ギレしそうですが……これはとっても不調和ですよね。
宗教活動もそうです。
サークル活動やクラブ活動のような感覚で楽しくやっている人もいます。
また、そんな「軽い気分」でなく、本気でやっている人もいます。
でも、政治活動と同様「お父さん(お母さん)、宗教はいいからもっと家族のことを考えてよ」と言われることがある。
でも、仕事や家族などの「俗世間」には関心がない。
「ワタシは神様(仏様)の手足になって働いているのよ!」なんて逆ギレしそうですが……これもまた非常にバランスが悪いです。
だから、こういう人たちの波動(オーラ)はかなり重たいんですよ。
全く「平和」でもなければ、神仏に愛されるような波動でもないんです。
どこの宗教に「家族は無視していいよ」なんて教えがあるんですか?
……心当たりのある方は、すぐに改めたほうがいいです。
本当に「平和」を求めるのであれば、本当に「幸福」を求めるのであれば、まず「家族に学ぶ」ことから始めなければならない。
スピリチュアル業界でよく言われることですが、「子どもはお父さんとお母さんを選んで生まれてくる」説があります。
(私はこの説に対し、過去に少し批判的に意見したことがありますが、今回は深入りしません)
『波動の法則』的には、いかなる家族であっても、両親の魂(宇宙語:エクサピーコ)と生まれる前から "合意" しなければ、その両親の元に生まれることはできません。
昔の日本では、結婚は「家」と「家」との結婚でした。
だから細やかに言えば、両親だけでなく、ご先祖のエクサピーコ(≒魂)との合意がなければ生まれることはないんです。
そこには「深い縁」が働いている。
「日本人としての感性」を失っていなければ、これはおわかりでしょう。
両親を選び、その家族に生まれたということは、必ず学ぶべきことがあります。
どんなに理不尽な家庭であっても、たとえ捨て子であっても、必ず学ぶことがあるんです。
私は、親というのは「血を分けた他人」といつも言っています。
「魂の性格」がかなり違う。
だから親子関係はなかなかうまくいかないことが多い。
私も両親とはかなり魂の性格が違ったため、もっと若い頃は親とはものすごく葛藤しましたし、家出もしました。
でも、魂が違うからこそ、学びは多いわけです。
逆に「仲良し家族」だと、表面的には結構なことですが、学びは少ない。
私の師匠は「両親の物分かりが良いと、逆に子どもにはキツい」「むしろちょっとダメな親の方が、かえって子どもはよく育つ」と言ったことがあります。
もちろん暴力や虐待のような行き過ぎた両親の行動は問題外ですが、そこまで行かなければ、多少の摩擦があった方が子どもにとってはプラスに働くことがある(もちろんどう活かすかは子ども次第ですが)。
運命を改善するには、両親・ご先祖との調和が最大の条件
『オーラリーディング』というメニューをやっているのですが、そこでは「家族との調和」「ご先祖との調和」をパーセンテージで出す試みをしています。
「家族との調和」が取れていれば、その人の運命は良い……というか、その人の本来持っている運命が滞りなく展開してくる。
家族(そしてご先祖)との調和が取れていないと、運命は結構厳しいです。
さっき述べた通り、たとえ外向きは成功していても、精神的には葛藤を抱えることになるでしょう。
ただし誤解を招くといけないので言っておきますが、これは「家族と仲良くしなさい」ということではありません。
大事なのは「この親があって自分がある」という絶対的原点を深く噛み締めるということであり、どんな理不尽な家族であっても「家族から学ぶ」という意識を持つことです。
こう述べている私も、別に親と「仲良し」なわけではありません。
連絡はときどき取っていますが、実家に帰るのは数年に一回なので、別に仲が良いとは言えません。
注意点として、夫婦や親子の「仲が良い」からといって、必ずしも調和しているとは限らないということ。
体裁を保つため、波風を立たせないようにするため、家族内の問題からお互い逃げるため「仮面夫婦」や「友達親子」を演じても、宇宙にはごまかしがききませんのでご注意ください。
私は19、20歳の頃、親との関係が最悪だった時に交通事故に遭いました。
当時は住み込みで新聞配達をしていたのですが、ある冬の朝、牛乳配達の軽トラックとぶつかって骨折したんです。
……いまこうして文字起こしを整理していて、ふと思い出しました。
そういえば、救急車で病院に運ばれる途中、両親に対して「申し訳ない……」という気持ちが沸き起こり、涙を流していたのでした。
当時は激しく葛藤していた時期だけど、それでも私にとってはこの家族が「人生の原点」でした。
物理的には「家出」という手段を取ってはいたけど、いま振り返ると、実は不器用なりに家族と向き合おうとしていたのかもしれません。
私はカウンセリングを仕事にしていますが、心理学のある一派は「あらゆる問題や苦悩の根源は家族との関係から来る」という言い方をします。
『波動の法則』のメッセージを待つまでもなく、この世の心理学も「親との関係性」を人間関係の根本として最重要視している。
「ダメ親だろうが、毒親だろうが、暴力を振るう親だろうが、育児放棄の親だろうが、この世に命を受けたこと以上の恩はない」
これは『波動の法則』のスタンスである「大切なのは理解ではない、気づきである」ということが最大級に問われることでしょうね。
私も親とそれなりに葛藤した人間なので、これが難しいということは自覚しているつもりです。
ただ、家族が普通の環境ではないほど、それだけエクサピーコ(≒魂)にとっては大きな学びがある。
これを、どれほど深いレベルで気づけるか。
中には一生これに気づけないまま、くすぶって人生を終えていく人もいるでしょうね。
こうなると、必要な学びが完了していないため、いわゆる「成仏」は難しくなります(『波動の法則』の中にもそういった記述があります)。
でも、『波動の法則』の足立育朗所長によれば、素直で謙虚であれば、必ずどんな学びが与えられているか気づける日がやってくると言います。
まぁ私からすれば、私たちはなかなか素直にも謙虚にもなれないのよね、と思いますが(笑)
ただ、そうなると前回述べた通り「宇宙のメッセージ」がだんだん厳しくなるので、できれば自己都合で解釈するエゴを放棄して、まっすぐ学びに取り組んだ方がいいに決まってます。
家族と死別しても夫婦が離婚しても「魂の交流」は永遠に続く
物質世界の中では死別や離婚をしても、魂としては、親子関係や夫婦関係はその後も続いていきます。
死別や離婚で「縁は切れない」んです。
顕在意識では気づかなくても、魂の深い次元において「交流」は続いている。
むしろ「立つ鳥跡を濁さず」「有終の美」と言われる通り、別れた後の方が大事です。
そこで前回述べた「お詫びと感謝」を発振し続けること。
特に離婚を選んだのであれば、何かお詫びすることがあるはずです。
家族においても同様に、何かお詫びすることがあるはずです。
そんな未熟な自分でも、一時的に同じ時間と空間を過ごしたということに対し、エゴを横に置き、「お詫びと感謝」を発振し続けていく。
それを粛々と続けていけば、高次元波動とのつながりが強くなってくるので、運命はだんだんと整っていきます。
前々回述べた「愛と調和の方向へ決心して実行する」ということをスローガン的に掲げるだけでは抽象的で、その具体的実践の場は家族以外にはあまりないんでしょうね。
ただしプラスアルファで言えば、経営者の方針によっては会社をひとつの家族のように経営できるでしょうし、そもそもかつての「日本的経営」はそういうものでした(ついでに言えば、昔の任侠の世界は「濃い擬似家族」で成り立っていました)。
こう言うと「家庭を持っていないとダメなんですか」と聞かれますが、もちろんそんなことはありません。
たとえ天涯孤独であっても、一人者であっても、「親から生まれた」という事実は絶対的原点ですよね。
誰でも必ず「家族」から生まれてきたんです。
これを深く噛み締めていくことが大事です。
繰り返しますが、この世に生を受けた以上の大恩はありません。
仏教では「人身受け難し(にんしんうけがたし)」という言葉があります。
「人として生まれることの有り難さ」を説いたものです。
これもまた「理解ではない。気づくしかない」わけですが、この根源が家族であることを掴み取れたら、どれだけ大変な人生であっても真の幸せを得られるに違いありません。
「この家族が与えられた」というのは運命の原点ですから、それを深く受け入れると「運命の神」に愛されるようになります。
運命の神は「これがお前にとって大切な人生コースだよ」と願って与えているのに、「こんな家族は嫌だ」と文句ばかり言えば、当然運命の神は面白くないわけです。
「もっと金持ちの家に生まれたかった」とか「こんな無理解の親じゃなきゃ良かった」とか言えば、運は逃げていきます。
ただ、これを頭では理解できていても、「宿命の必然性」または「運命の絶対性」を全受容する(=全身全霊で気づく)ためには、よく言われることですが苦労しないとダメなんでしょうね。
それが孔子の言う「四十にして惑わず【不惑】」ことなんでしょうが、真のスピリチュアル(マジスピ)を求めていない人は、八十になっても気づかないでしょうね(汗)
そうなると、何のために「自然の仕組み」からボディを与えられたのか、エクサピーコ(≒魂)の学びのチャンスを与えていただいたのか、その甲斐が全くなくなってしまいます。
心して生きていきましょう。
改めて、今回の文字起こしの要点
- 「家族との調和」は真の幸福と魂の進化の根源。どれほど経済的社会的に成功しても、家族が不調和でなら「真の成功」とは言えない。
- 【家族に還現】とは、家族から学ぶことを最も大切にし、成功はもちろん成長も家族と分かち合う姿勢のこと。
- 両親・ご先祖あって自分の存在があることを深く自覚し、前回述べた「お詫びと感謝」を家族の中で実践し続けることが、高次元波動へと至る道。
- 家族との死別、夫婦の離婚をもって「縁」は切れない。その後も「お詫びと感謝」を発振し続けることが、魂の進化を促進させる鍵となる。
なお、YouTube(Podcast)は今回の文字起こし編集でカットした部分もあります。
なのでこちらも聞いていただけると、より理解が深まります。
※この下に「音声プレーヤー」があります。倍速再生も可能ですし、YouTubeより通信量も少ないし、スマホを画面オフにしても聴けるので便利です。
