お名前だけで人やモノのオーラ(波動)がわかる、波動カウンセラーの林 昭裕です(「詳しい自己紹介はこちら」)。
人やモノの波動(オーラ)がわかる特殊能力をベースに活動しており、ここでは【マジスピ】(真のスピリチュアル・脱お花畑スピリチュアル)をテーマに情報発信しています。
今回は先週出した以下のラジオ動画を文字起こしして、大幅に加筆修正したものです。
サクッと文字起こししてブログ化したいところですが、話し言葉と書き言葉とでは質が異なるようで、どうしてもそのまま載せることができません。
よければ両方チェックしていただければうれしいです。
目次
都合よく記憶を書き換えられたら、幸せになれるだろうか?
今回のテーマは、
「やがて、すべては消えていく」
「やがて、すべては忘れていく」
という、一見すると虚無的に感じるけれど、実は「救い」であり「癒し」であること。
これについて考えてみます。
スピリチュアル業界で一般的に言われていることとはだいぶ違うでしょうけど「こういう物の見方もある」と受け止めていただければと。
これは前回のブログの続きとして語りますので、よければあわせてご一読を。
上のブログを簡単におさらいすると、政治経済など現象的なあれこれを報道でチェックすればするほど、この世の中に希望を見い出せなくなってしまう。
どんどん世の中は不透明になっている・・・いやむしろ「地獄と言うほどではないが、どんよりしている未来が透けて見えてしまう」がゆえに、無気力が蔓延している。
実際、うつを患う人は増えているようですし、学校での不登校も例の感染症が始まってから増えているし、若年層の自殺数も増えています。
かといって宗教にすがるのも、多くの人は例の「ツボ売り」の件で抵抗があるでしょうね。
業界的なスピリチュアルにしても、このブログでときどき批判している通り、子供だましのようなものが少なくないし。
今回は「じゃ、どうすりゃいいの?」ということを考えたいんですね。
やっぱり小手先のテクニックじゃなくて、根本的なこと、根源的なものに立ち返るしかないわけです。
それでつい最近のことなんですけども、寝起きにふと
「すべてはいつか、消えていくんだ」
「すべてはいつか、忘れていくんだ」
という直観が湧いてきました。
このとき、自分は不思議と「安らかな気持ち」に満たされるのを感じたんです。
これは「救い」と言っても決して過言ではないな、と。
結論的なことを先に言っておくと、
「忘却する能力は、神が与えた才能である」
「すべてを無に帰する働きは、宇宙の持つ偉大な浄化力である」
「世は無常であること、すべては移ろいゆくことに、深く徹する」
ということなんですね。
話がいつになく抽象的なので、具体的なエピソードを出しましょう。
ロビン・ウィリアムズ主演の2004年の映画に『ファイナル・カット』というSF作品があります。
(ネット配信では探せなかったので久々にTSUTAYAで借りました)
あらすじを簡単に言いましょう。
未来社会において、人間は生まれたときから脳にチップを埋め込まれる(強制ではないようです)。
そうすると、生まれから死ぬまでその人が見た光景、会話した声が全部チップに記録される。
そして、亡くなったときに「カッター」と呼ばれる編集者がチップを取り出し、故人の一生の記録映像を遺族の希望に基づいて「編集」する。
悲しいシーン、暴力的なシーン、人目が憚られる性的なシーンなどはカットし、「素晴らしい人生」「偉大な人物」であるかのように『ファイナルカット(最終編集)』した"映画"を、追悼式で遺族や関係者に発表する、というもの。
この映画は記憶や歴史、またその改竄についていろいろ考えさせられます。
ただしレビューでは「コンセプトは面白いものの、ストーリーや構成がイケてない」というものが多かった(汗)それは私も同感・・・名優ロビン・ウィリアムズの無駄遣い。
ともかく、この映画で描かれているのは、人々の中に
「黒歴史や、悲しい過去、辛い過去を忘れてしまいたい」
というニーズがあるということ。
しかし一方で、この映画には
「もし苦悩が一切なく、喜びと楽しみしかない一生だとしたら、それは果たして『自分の人生』だと言えるのだろうか?」
という問いもありましたね。
ともかく、誰しも大なり小なり人に知られたくない過去、忘れてしまいたい記憶を持っているもの。
誰かを傷つけた(傷つけられた)、犯罪に手を染めた(巻き込まれた)、誰かを裏切った(裏切られた)、まだ許せない人がいる(まだ恨みつらみを持たれている)など。
また恋愛の遍歴や性的な嗜好も人には知られたくないですよね。
『ファイナル・カット』には、ある人物の性暴力と思われる記録映像が出てきます。
それを「カッター」演じるロビン・ウィリアムズは淡々とカット(削除)していくわけですが、そんな彼にも忘れてしまいたいトラウマの過去を抱えている。
心が深く傷ついたことは、そう簡単に消え去るものではない。
輪廻転生・生まれ変わりという宇宙の浄化作用
スピリチュアルや心理学の中には、さも簡単に癒しが起こせるかのごとく言う人がいます。
実際いろんなテクニックがあり、私も過去に「悩みを一瞬で消し去るワーク」を体験したことがあります。
そういうのは確かに一定の効果があるので、一概に否定はできません。
ただしそれは軽度の痛みに限るものであって、根深い痛みである場合はそれなりに時間をかける必要があるでしょう。
特に親子の葛藤とか恋愛の葛藤など人間関係の深い痛みは、数年、数十年もかけて少しずつ手放していくものもあります。
私自身、会わなくなってから10年以上経っても、まだ嫌悪感が残っている人物がいますよ。
もう日常の意識には出てこないけど、半年か1年に1度 夢の中に出てくるので「あぁ、まだ手放せていないんだな」と感じます。
私のはかなり軽度なのでまだ良いのですが、それが重く苦しいものであるほど辛いものです。
ただ、そういうものも、やがていつか忘れていくということ。
たとえ死ぬまで忘れることができないことでも、死とともに肉体から離脱した瞬間から消えてゆくというのは、やはり神が与えたギフトであり、一種の「救い」ではないでしょうか。
スティーブ・ジョブズが「死は神の最高の発明品である」という言葉を遺している通り、どれだけ辛い人生であっても、せいぜい100年のうちにリセットされるのは救いなのではないかと。
とはいえ霊的な立場からすれば、もし生前に何らかの執着を重く強く激しく残している場合、いわゆる「成仏」できずに魂はこの世をさまようことになります。
これはスピリチュアルを学んでいる人ならよく聞く話ですね。
特に「死ねば楽になれる」と思って自殺した人は、私も職業柄その波動を拝見することもありますが、残念ながらすぐに楽になることはありません(例外はありますけど)。
しかし、たとえ多くの未練や執着があってこの世に留まり続けていても、それは未来永劫ではなく、いつか必ず「浄化」のときを迎えます。
その浄化はこの世の時間で言えば、100年、500年、いや1000年かかることもあるかもしれません。
人間の一生の時間からすれば長く感じるでしょうけど、宇宙のスケールで捉えれば微々たるもの。
必ず、消えてゆく。
厳しい冬もやがて春になり、降りに降り積もった雪も、やがては解けてなくなってゆく。
そこまで長いスパンでなくても、私たちは小さなイヤなことであれば、せいぜい1ヶ月あれば忘れていくわけですよね。
1年前の自分が何をしていたのか、日記やカレンダーを読み返さない限り、ほとんどのことは思い出せないはずです。
そうやって忘れていくからこそ、気持ちを新たに切り替えて進んでいけるわけです。
スピリチュアル方面で言えば、私たちは「過去世の記憶」とやらも大部分を「忘れさせられてしまう」わけだから、今生を新鮮に生きていけるわけですよね。
この忘却の能力はやはり天が与えたギフトなのかもしれません。
「前回のブログ」で触れた通り、確かに現在の地球界はネガティブな波動が渦巻いています。
ずっと「混沌の時代」なんて言われているけど、最近はさらにひどくなった気がする。
そういった意味では、なかなか未来に希望を持つのは難しいかもしれません。
けれども、この現象世界もまた、いつかはカタチを変えてゆくか、消えてゆく存在です。
たとえ地球が核戦争などで滅亡したとしても、地球は銀河系の片隅にある小さな惑星に過ぎません。
広大無辺な宇宙の大生命は、地球の盛衰におかまいなく、永遠に永遠に活動を続けていくでしょう。
科学では、約60兆個あると言われている全身の細胞は、1日に約1兆個が入れ替わると言われています。
肉体の見た目は大して変化はないけれど、微細なレベルでは「日々生まれ変わっている」わけです。
この新陳代謝の働きは肉体レベルだけでなく、働き方は違うけれど、精神や霊的なレベルにおいても同様にあります。
それゆえ、どれだけしんどい人生であっても、
「すべてはいつか、消えていくんだ」
「すべてはいつか、忘れていくんだ」
というリセット機能、忘却機能があるのは有り難いことではないでしょうか。
これは逆に、どれだけ幸せな人生、喜びに満たされた人生であっても、これまたすべて消えてゆく、すべて忘れ去っていくということですよ。
「神の公平さ」というのは、人間の小さな善悪を超越していますね。
卑近なたとえで言えば、昨年がどれだけひどい一年であっても、我が日本ではお正月になれば
「あけましておめでとうございます」
と、過去をリセットして新年を迎えますよね。
たとえ去年が良い一年であっても、すべてリセットですよ。
だからこそ、あまり調子に乗らず今年を生きていけるのかもしれない。
これを思えば、すべて消えてゆく、すべて忘れる、そしてすべてが一新されるというのは、決してネガティブでないどころか、むしろ「日々生まれ変わっていく」という点でポジティブとすら思うのですが、いかがでしょうか。
さっきも述べた通り現代は無気力が蔓延する時代ですが、こういう中でも軽やかにすずやかに生きていくには、こうした「宇宙のまなざし」を持つことが大事なのではないでしょうか。
私たち日本人は四季が豊かな国に生きているので、こうした「無常的なうつろい」というのは感覚的に理解しやすいと思います。
陰極まれば陽、陽極まれば陰、すべては変化変滅していくのだから、絶望的にもならず有頂天にもならず、淡々と過ごした方が賢い。
もちろんできることなら前向きに生きた方がいいだろうし、自分を癒したり許したり受け入れたりしながら、こんな時代でも希望を持てた方がいいでしょうね。
ただ、そうはいってもどうしても手放せない傷みとか、心の底にべったり横たわっている不安や虚無感とか、あまり人には言えないものを抱えている方もおられると思います。
「スピリチュアルお花畑」の住人のようにいつもハッピーでワクワクいられたら、どれだけいいでしょうね。
でも、その波動を観察していると、実は彼女ら彼らもそこはかとない怖れをどこかに抱えていて、それをテンション高く振る舞うことによって「防衛」しているケースも決して少なくありません。
そういうとき、「無常」ということ、いつか必ず忘れる、消えてゆく、過ぎ去ってゆく、という真実を胸に秘めることは、小さいながらも心を照らす光となるでしょう。
別に「カッター」に一生の映像の意図的な編集をお願いしなくとも、「大生命の浄化力」に委ねれば、あとは善きように計らってくれるのでしょう。
今日は特に地味な内容になりました。
「なんかネガティブだな」と思われなきゃいいけど・・・
個人的には今回のネタを思いついたときは、ホッと安堵するような、非常に落ち着いたものを感じました。
ご参考になればと思います。
では、次回かその次では、この続きを述べたいと思います。
なお、今回のテーマは過去に書いた「世界平和の祈り」についての以下のブログと一緒に読むと、さらに理解が深まります。よろしければ。
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