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第287回:禅タロットを使えば「1年の流れ」がよく観える【土の時代から風の時代への混乱期】

※ウェブサイト『マジスピ』には音声の文字起こし(読みやすく加筆修正済)があります。

■YouTubeではメモ、資料、スライドなどを映していますが、音声プラットフォームの「ながら聞き」でも十分ご理解いただけると思います。

ウェブサイトでは最下部に音声プレーヤーがあります。倍速再生も可能ですし、YouTubeより通信量も少ないし、スマホを画面オフにしても聴けるので便利です。

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今回は「禅タロット」を使って、このこの1年の流れを見てみました。

「全体の流れ」というテーマなのであまり具体性はないものの、禅タロットに親しい方もそうじゃない方も「禅タロットを使うとこういう見方ができるんだな」ということを感じていただければと思います。

私はこれまで何種類かのタロットに触れてきて、唯一使い続けているのは禅タロットだけです。

いろんな引き方がありますが、今回は6枚で引いてみます。

今回はそれぞれの絵柄の意味、その配置の意味を説明しますので、予備知識なしで大丈夫です。

ではまず1枚目です。

最初の1枚は「問題の本質」や「課題のテーマ」を示します。

英単語に慣れていないかもしれませんけども、これは「オーディナリネス」というカード。

日本語では「普通であること」です。

一見するとインパクトが薄いと感じるかもしれませんけども、実はこれはかなり良いカードです。

過ごしやすい天気の中で野原で草花を積むという何気ない日常の光景ですが、この「普通」が最も満たされた状態なんです。

スピ系や占いの相談では「幸せになりたい」という言葉がよく出ますけど、私たちは何をもって「幸せ」と感じるのでしょうか。

高価な服や舌を満足させる料理などの物質的な刺激もまた幸せの一つでしょうが、本当に欲しいものは「心の平安」ではないでしょうか。

今回は1枚目としてこれが出たので、全体的なテーマとしては「平安なる時間をいかに持てるか」ということだと解釈しました。

詳しいことは言いませんが、現在の世界情勢は動揺と混乱が生じています。

日本国内においても、あまり良いニュースは聞きませんね。

米は高騰する、給料の伸び以上に物価が高くなる、移民が増える、水の汚染、太陽光パネル設置による自然破壊・・・

日常ではSNSとかネットニュースとか、ノイズがたくさんあります。

その中でいかに心の平安を確保するかが問われています。

では次いきましょう。

次は「コンプロマイズ」という英語で、「妥協」という日本語です。

右の本物の歌舞伎役者に憧れて、左の素人がその表面的な部分をサル真似をしている姿です。

自分を横に置いて人に合わせてしまっているのは、まさに「妥協」そのもの。

自分の個性を消し、憧れを中途半端にマネている滑稽な姿を描いているわけです。

よく見ると、ちょんまげがなかったり服が粗末だったりしていますね。

「なり損ない」なんです。

1枚目の「普通であること」の左に配置されていますが、この位置は「内面的な部分」を表します。

この2枚だけの時点であえて解釈するとしたら、

「普通であるためには、安易に他人のマネをしてはいけない」

ということになるでしょう。

禅タロットの根本にある哲学の一つは、

「自分ではない何ものかになろうとする衝動から解放されること」

です。

現代文明の中で人間が病んでしまう理由の一つは、他の価値観に自分を無理に合わせようとすること。

本当は学校に行きたくないのに「周りが行っているから」「親に怒られるから」などの理由で本心を押し殺していると、繊細であるほど病んでしまいます。

数年前の感染症バカ騒ぎのときは「同調圧力」が激しかったですが、そういうものに自分を合わせていると自分がなくなってしまう。

それはまさに「妥協の産物」というやつであり、このカードはそれを戒めているのだと思います。

国際政治で言えば、暴走しているグローバリズムへの追随(猿真似)することをやめ、自国の伝統や文化に目を向けないいけない、という風に解釈しました。

では次の3枚目ですが、これは絵の印象がよろしくない。

これは「エグゾーション」という英語で「消耗」という日本語です。

この絵は「人間が機械の歯車(資本主義システム)の奴隷になってしまっている」姿が描かれています。

顔の部分を見たらわかる通り、文字通り「消耗」して疲れきっています。

1枚目の右側に配置されていますが、この位置は「外的な環境」を示します。

今までのやり方を変えない限り、世界は今年も「消耗」する方向に進むということでしょう。

日本でもジワジワ深刻化していますが、特にEU諸国は「移民問題」でガタガタになっています。

今まで人権や平和や差別撤廃などのキレイゴトを推し進めた結果でしょうね。

アメリカみたいに強行措置を取らない限り、今後もさらに混乱していくでしょう。

その混乱からすれば、最初に引いた「普通であること」がいかに素晴らしいことなのかがよくわかりますね。

次の4枚目は綺麗なカードが出てきましたね。

これは「レセプティビティ」という英語で、「受容」という日本語です。

「受容」はスピリチュアルでも心理学でもよく出てくる言葉。

絵柄を見ただけでも、「癒し」の雰囲気が伝わってくると思います。

この下の配置は、特に1枚目の「テーマ・課題」や5枚目の「結果」に対する〈ヒント〉です。

4枚目がパッと解釈できなければ、5枚目まで見ることが大事です。

ただ、あえて現時点で解釈すれば、すでに「妥協」と「消耗」が出ていることから、そういう現状を受け入れていく必要があるのでしょう。

自らの失策が招いた結果が現在の混乱なのだと、素直に受け入れるところから改善は始まります。

このカードにはマインド(頭)がないのですが、それは受容とはマインドで行うものではないからです。

頭でいちいち理屈をつけるのではなく、素直に失敗を認めること。

個人レベルにおいても、運命が好転できない人というのはたいてい頑固です。

つまり、マインド(頭)がカタいんですよ。

そうなると、脳天をカチ割られるまで災難や不幸が続いていくことになります。

「受容」というのは、潔く降参することでもあります。

早く負けを認めた方が、勝利を取り戻せるのは結局早いわけです。

次の5枚目は「フレンドリネス」という英語で、これは「フレンドリー」からわかる通り日本語では「親しみやすさ」という意味です。

この2つの木は親密さを持って触れ合っているわけですが、かといってベタベタしていない。

この黄色い木と赤い木が交わっている部分は、色がオレンジっぽくなっていますね。

ちょうど良い距離感を保ちながら、お互いの違いを認めた上でを尊重し合っているかのようです。

5枚目の位置は「結果」を意味します。

面白いのは、5枚目の「親しみやすさ」は2枚目の「妥協」と対比的になっているところです。

1枚目の「普通であること」という今回のテーマに対し、良い方向性とは自己を埋没させる「妥協」ではなく、自己を保ちつつお互いを尊重する「親しみやすさ」にあるということがカードから教えられます。

国際政治のレベルで言えば、先ほども述べた移民問題のことを言っているようにも解釈できます。

個人レベルでいえば、これまでの人間関係の見直しを言っているようにも解釈できます。

特に例の感染症以降は、誰にとっても「人間関係の見直し」が求められています。

残念ながら、同じ日本人でも話が相容れない人が以前より増えたような気がします。

かといって、そういう人を排斥するのではなく、違いを尊重し合うという成熟さが求められているように思いますね。

これは今年に限らないテーマであり、来年以降も大事なテーマになるに違いありません。

ここで終わってもいいのですが、プラスアルファとして6枚目を引いてみました。

これは「コントロール」というカードで、文字通り「コントロール・支配」という意味です。

金ピカの構築物(システム)で体をガッチリ拘束されているような感じですね。

下に突き出ているのは大きなナイフであり、恐怖政治のような印象があります。

この位置としては、スピリチュアルっぽい表現になりますが「霊的なメッセージ」です。

言い換えれば、「俯瞰した観点からの注意点やアドバイス」です。

個人的には5枚引いてみて、「もう一押し欲しいな」というときは、6枚目まで引きます。

では、この「コントロール」というカードは、今回の組み合わせにおいては何を言いたいのか。

スピリチュアルに寄せて言えば、「土の時代」と「風の時代」との葛藤を示しているように感じます。

簡単に言えば「土の時代」とは組織、物質、安定、システム、上下関係などを意味し、「風の時代」は個人、情報、フットワーク、変化、フラットな人間関係などを意味します。

「コントロール」のカードは、まさに「土の時代」の象徴です。

スピリチュアル界隈では「これからは風の時代だ!」なんて声が多くありますが、私のような政治経済の動向をウォッチしているような立場からすれば、「そんな簡単じゃないよ。移行期にはいろんな混乱が生じるよ」と言いたくなります。

実際、グローバリズムとナショナリズムの対立、移民ファーストと自国ファーストの葛藤は激しいものがあります。

第二次トランプ政権はこのタイミングで出てきましたし。

既存の土の時代に戻そうといろんな工作を仕掛ける勢力は、まだまだ根強い。

この「コントロール」というカードは、私にはそのことを象徴しているように感じます。

個人レベルにおいては、「普通であること」のためには、外側から「コントロール」されない自己を築く必要がある、ということかもしれません。

現代は「普通」、言い換えれば「常識」が何なのかがわからなくなっています。

常識がもはや通用しないどころか、溶けて無くなりつつあるような感じすらあります。

そんな中で「普通である」ということは、強い知性が必要なんでしょうね。


というわけで、「この1年どうしていけばいいか?」というざっくりしたお題でしたが、こうして禅タロットを使ってみることでいろいろ考えるヒントを得ることができます。

これが個人のご相談でもっと具体的だと、さらにいろんな視点を提供してくれます。

もしご興味があれば『禅タロットリーディング』というのをやっていますので、ご自身の課題や悩みを深堀りして考えたい方はどうぞ。

またしっかり学びたい方は『禅タロットリーダー養成講座』というのもあります。

私がこのブログやラジオ配信(YouTube・Podcast)で毎回お伝えしている通り、スピリチュアルにありがちなフワッとした感じではなく、なるべく論理的にわかりやすく教えています。

よろしければ、ページだけでもご覧いただければ幸いです。

追伸

YouTubeの配信が2025年1月3日に対し、この文字起こしの追加が2025年11月19日なので、選んだカードを振り返る機会になりました。

ウクライナ戦争、中東の混乱、移民問題や公衆衛生の問題などによって、残念ながら「分断」や「衝突」が止まることはありません。

国内においても政治は相変わらず混乱し、米や物価は賃金以上に高騰し、最近はクマ被害も出ています。

まさに国内外tが「消耗」している状況です。

別に過度な贅沢をしたいわけではなく、ただ「暮らしが普通であること」を望んでいるはずなのに、政財界にはびこる岩盤のような利権構造(土の時代における「コントロール」との「妥協」)によって「消耗」の道を進んでいる現状です。

20世紀型の構造ではもうダメなんだと、早く「受容」できればできるほど、分断から統合へ、本当の「親しみやすさ」のやさしい世界へ戻れるのだと思います。


YouTube(Podcast)と今回の文字起こしはだいぶ内容が違います。

よろしければ両方チェックしていただければと思います。

※この下に「音声プレーヤー」があります。倍速再生も可能ですし、YouTubeより通信量も少ないし、スマホを画面オフにしても聴けるので便利です。

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