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目次
供養とは何か──善悪を超えて受け継ぐ命のバトン
今回の文字起こしの要点
- 「供養1.0」とは、ご先祖の良い部分も悪い部分も「それがなければ今の自分はない」と無条件で引き受けていく態度のこと。
- 「供養2.0」とは、先人の偉業はもちろん、社会に害悪をもたらした負の遺産をも「自分事」として引き受けていく態度のこと。
- 周囲や社会に見る罪悪を「自分とは関係ない」と見るか、「自分の内側にもある」と見るかで、オーラの度量は変わってくる。
- 直接自分と関係ないことも「自分の潜在意識に原因がある」とセルフクリーニングを実践する『ホ・オポノポノ』には、学ぶことが多くある。
今回は「先祖供養」の延長線上にある話をしていきます。
それは「人類そのものの供養」、キャッチフレーズとしては【供養2.0】とでも言えるでしょうか。
ちょっと話が抽象的になるかもしれませんが、考えていただければわかる内容かと思いますので、最後までお付き合いください。
両親をはじめ、ご先祖にはいろんな方がおられます。
必ずしも良い人ばかりとは限りません。
私の家系もそうですけれども、結構やらかしているような人もいると思います。
「死ねば、みな仏様」というわけにはいきません。
ただ、先祖供養というのは、先祖の善も悪も関係なく、「先祖あってこそ今の自分が存在している」ことに無条件の敬意を持つということです。
ご先祖の涙と喜びを継承して、自分の代を生きていくことです。
いわば「命のバトンリレー」のようなもので、今、自分がそのバトンを受け取っている。
そのバトンが綺麗だろうがボロボロだろうが関係なく、それを受け取って自分の代を走る。
これが供養ということです。
「死ねば無になる」という考えは”二重の意味”で間違っている
で、だんだん本題に入っていきますが、私は人の波動(オーラ)を観るのが仕事の中心です。
そうすると、これは先人が言っている通りなのですが、この世で悪いことをしても平気な人間は、死んだら地獄に落ちます。
……カン違いしないでくださいね。
これはバカな占い師や霊能者みたいに、相手を脅かすために「あんたは地獄に落ちるわよ!」と言いたいわけではありません。
そうではなく、これは「宇宙のルール」のようなものです。
正確に言えば、「死んでから地獄に落ちる」のではありません。
「死ぬ前からすでに "地獄のような心" だから、死ねば地獄にスライドするだけ」なのです。
自己中心的で、強欲で、人を騙したり奪ったりすることに抵抗がなく、しまいには人を殺すことにも罪悪感がないような人間――
この「心の世界の地獄レベル」によって、地獄の階層が決まります。
人を殺すことに何の良心の呵責を感じない人は、地獄の中でも「極上レベル」の場所に行きます(笑)
たとえこの世では「立派な成功者」として見せることができても、心の世界が地獄なら地獄行きです。
政財界の権力者の一部は、そういうパターンです。
こういう人の波動は本当に汚れていて重たく、ドス黒いエネルギーの塊になっているので、「あんた、地獄に落ちるわよ」なんてわざわざ言う必要はありません。
私は特殊な職業柄、以前はそういう人を見ると「お前の自業自得じゃ」「ざまあみやがれ」「地獄でたんと反省するがいい」と思っていたのです。
数回前のラジオでシルバーバーチの紹介をしたときに言いましたが、因果応報というのはあの世(霊界)の時間まで含まれています。
そういうことを知らずして、ただ野望のまま他人に多大な被害を与えて生きてきたツケなのだから、ざまあみやがれバカヤロー。
……と思っていたわけですけど、どうやら「それだけでは足りない」と思い直すようになってきたのです。
というのは、悪人は元気良く地獄に行ってもらえればいい。
けれども、その悪人がこの世に残した「負の遺産」はクリアにしないと、そのネガティブな影響が周りに広がっていく危険性があるわけです。
なので、「悪いヤツが死んでくれて良かったね」と溜飲を下げるだけでは、あまりプラスにはならない。
そいつがこの世に残した「マイナスの置き土産」を片付けないと、また同じ過ちが繰り返されてしまいかねない。
この意味で「死ねば無になる」というのは、二重の意味で間違いです。
一つは、肉体が死んでも魂は不滅であり、生前の行いはすべて「審判」を受けるという意味において。
もう一つは、肉体が死んでも生前の影響力は残っていて、その負の部分は清算する必要があるという意味において。
【供養1.0】とは、ご先祖の良い部分も悪い部分も全部受け入れて、自分の代を生きるということ。
【供養2.0】とは、ご先祖以外の人間の悪い部分、人類の負の歴史を「自分事」として生きるということ。
もう少し説明していきますね。
オーラが大きい人は「清濁をあわせ飲む」ことができる
政治や芸能の世界がわかりやすい。
例えば、悪しき強権を発動していた権力者が亡くなると、そのとき民衆は「やっとくたばってくれたか」と安心するでしょう。
けれども、その人間が遺した利権のシステムが残っていたとしたら、それを誰かが改めていかない限り、そのシステムは惰性で稼働していくかもしれない。
また、芸能界だとジャニーズがわかりやすい。
もうご存知の通り、大変な問題があったわけじゃないですか。
もちろんジャニー喜多川氏には大きな功績があるわけですけど、一方で大きな「負債」も遺しましたね。
すでに彼は他界しているわけですが、その「負の遺産」はまだ清算されていません。
その証拠として、ジャニーズ系の人気タレントによる大スキャンダルは、配信時点では大きな問題になっています。
この配信日においても、他の国民的人気を誇る某ジャニタレによる大きな不祥事がニュースになっていました。
おそらく、今後も出てくるだろうと思います。
そういう意味では、「ジャニー喜多川は、まだ生きている」と言えるのではないでしょうか。
まさに、「もう亡くなったらから、この事件はおしまい」「死んだら仏様」というわけにはいかない――
彼のような大物が遺した「悪しき風潮」をちゃんと清算していかなければ、また誰かが被害者になってしまう。
ちなみに、以前、歴史的に悪名高いある人物の写真を見たとき、私はゾッとした経験があります。
そのいかにも「悪人の面構え」を見たとき、「あ、こいつの魂はもう死んで地獄にいるけど、生前の影響は今もこの世に留まっている……」と感じたものです。
こういったことが【供養2.0】を考えるようになった理由です。
政治や芸能を例に出すと、われわれ一般人には「遠い世界」だと感じるかもしれません。
けれども、政治や芸能の世界で起こっていることは、世相を映している側面もあります。
会社や組織、あるいは学校やママ友グループであっても、「権力者」はいるでしょう。
「腐敗」や「しがらみ」や「悪しき風習」も、大なり小なりあるでしょう。
ですから、決して他人事ではありません。
ただ、冒頭でも言った通り、今回の話は抽象的に聞こえてしまうかもしれません。
いま「他人事ではない」とは言ったものの、「自分事」として認識するのは難しいかもしれません。
【供養2.0】というのは、「人類の未来」を真剣に考えている人なら、お分かりいただけるはずです。
政治や芸能という「遠いように感じる世界」で起こっていることは、実は自分たちの「心のありよう」が映し出されている――
スピ業界ではよく「分離から統合へ」という言葉が言われますが、ここで言いたいのは「統合」の視点なのです。
ヒトラーやポル・ポト(カンボジアで大虐殺を行った独裁者)のような人間を見ると、大半の人は「自分はこんなヤツとは違う"善良な人間"だ」と思うでしょう。
自分は、この連中のように、人を簡単に騙したり、奪ったり、殺したりなどしない。
そう思うのが普通ですし、それは事実です。
ただ、これは霊的に厳密に言えば、「分離」しているのです。
「自分はあの人間とは違う」と思ったとき、霊的には「分離」が起こっているのです。
これは現象的には正しいのですが、霊的には「統合的な視点」ではありません。
統合的は視点では、「あの人間の中にある悪しき部分は、自分の中にもある」と観ます。
これが分かるか分からないかが、スピリチュアルを深く理解しているかどうかの分かれ目になります。
なので、今回の話は認識できる人にとっては「具体的な話」ですし、できない人にとっては「抽象的で何を言ってるかわからない話」でしょう。
世界に巣食う悪、人間の残酷で残忍な部分を見るとき、「それは自分とは関係ない」と見るか、「いや、このひどい姿もまた自分の一部分を映し出している」と見るか――
これが「分離から統合へ」向かうカギとなります。
まぁ、意識が「統合」へ向かったところで、現象的には何のトクにもならないと思います(笑)
むしろ、人類、そして自分の内側にある「悪」を深く見つめることになるので、苦悩は深くなるでしょう。
でも、魂として生きる、真のスピリチュアル【マジスピ】を実践するのは、そういうことです。
これが「世界に対して責任を持つ」ということであり、今回のテーマ【供養2.0】はそこから生まれるのです。
私も目指していますが、こういう心がけが深い人の波動(オーラ)は大きいのです。
自分を超えて、ご先祖はもちろん、人類の未来まで見つめるまなさしを持っているからです。
ホ・オポノポノの実践――他人の罪悪の原因は「自分の内側」にある
私が『スピリチュアル系 本格ブックガイド』中で、『ホ・オポノポノ』の本があります。
『ホ・オポノポノ』は以前スピ業界で流行った時期があるので、ご存知の方も多いと思います。
これはハワイに伝わる癒しの秘伝と言われているもの。
秘伝といっても方法はすごく簡単で、「4つの言葉を唱えて、潜在意識をクリーニングしましょう」というやつです。
その4つの言葉とは、
「ごめんなさい」
「お許しください」
「愛しています」
「ありがとうございます」
たった4つの言葉を唱えるだけで潜在意識がクリーニングできてしまうという、「ホンマかいな?」と言いたくなるような方法です。
で、『ホ・オポノポノ』を知った当初、理解できなかったことがあります。
それは、
「自分と直接的に全く関係のない人の罪の原因は、自分の潜在意識に原因がある。だから、自分をクリーニングしなければならない」
という考え方。
「えっ?なんで?」と、最初は意味がわからんかったですね。
『ホ・オポノポノ』で有名なヒューレン博士っていう人がいます。
この博士が刑務所に慰問しに行く場面があるのですが、もちろん博士が罪を犯したわけではない。
けれど、その刑務所に行ったとき、
「この人たちが犯罪を犯した原因は私にある。だから私は私をクリーニングしなければならない」
と言ったそうです。
それで『ホ・オポノポノ』の4つの言葉をひたすら繰り返す。
……これはなかなか理解できないでしょうね。
「だって、自分と関係ねーじゃん」
「なんで自分の原因があるのよ?」
「バッカじゃねーの?」
と思ったら、今回はここでサヨナラです(笑)
そうじゃなくて、ヒューレン博士は、「世界に対して責任を持っている」のですよ。
直接的・現象的に自分が罪を犯したわけではないけれど、刑務所にいる犯罪者とご自身が「分離されていない」のです。
自分の潜在意識の中に「その原因」があるから、「それ」が目の前に現れる。
だから、相手を変えたり消したりするのではなく、自分を変えなければいけない。
最初はわからなかったのですが、これは「分離から統合へ」の大きなヒントとなりました。
ちなみに、ご存命の頃のヒューレン博士はいつもベースボールキャップを被っていて、失礼ながら、そこらへんにいそうなハワイのおじさんでした。
でも、波動が素晴らしかったので「『人は見た目が9割』という言葉もあるけど、一方で『人は見た目に寄らない』という世界もあるよな」と思ったものです。
そういう人物の言葉であり行動なので、私たちは参考にできる部分が多くあると思います。
この世界において巨悪を見たとき、人間の残酷で残忍な部分を見てしまったとき。
それは「善良な自分」とは全く違う「悪の存在」として見るのではなく、「自分の内側にもその暴力性・残虐性がある」という視点を持ってみる。
その悪人が亡くなったから「良かったね」ではなく、その人間が遺した「負の遺産」をクリーニングしていく視点を持ってみる。
自分の所属する場所では、同じような「負の連鎖」を起こさないという視点を持ってみる。
こういうことが今回述べたい【供養2.0】です。
ただ、ブログに初めて書いたときも、これを配信で語り直したときも、そしてその文字起こしを編集しているこの瞬間も、うまく説明できたような気がしません(汗)
それは私自身が、まだ深く理解できていないからなのかも。
いずれにしても、今回のテーマは私が今よりもう少し成長した段階で、また取り上げると思います。
「個」ではなく、「類」として生きるご参考になれば幸いです。
改めて、今回の文字起こしの要点
- 「供養1.0」とは、ご先祖の良い部分も悪い部分も「それがなければ今の自分はない」と無条件で引き受けていく態度のこと。
- 「供養2.0」とは、先人の偉業はもちろん、社会に害悪をもたらした負の遺産をも「自分事」として引き受けていく態度のこと。
- 周囲や社会に見る罪悪を「自分とは関係ない」と見るか、「自分の内側にもある」と見るかで、オーラの度量は変わってくる。
- 直接自分と関係ないことも「自分の潜在意識に原因がある」とセルフクリーニングを実践する『ホ・オポノポノ』には、学ぶことが多くある。
なお、YouTube(Podcast)は今回の文字起こし編集でカットした部分もあります。
なのでこちらも聞いていただけると、より理解が深まります。
※この下に「音声プレーヤー」があります。倍速再生も可能ですし、YouTubeより通信量も少ないし、スマホを画面オフにしても聴けるので便利です。
