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目次
今回の要点と要約文
マーフィー成功哲学と「お金の波動」から学ぶ心の法則
なぜお金に縁が薄くなるのか?マーフィー思想から読み解く真実
引き寄せの誤解とお金の悪口が招く波動低下の本質とは
今回の要点
- マーフィー理論は「信仰と物質的成功は矛盾しない」とし、潜在意識の力を強調している。
- 聖書引用は成功思想に都合の良い部分が採用されやすく、解釈の幅が広い。
- 「お金に縁が薄い人の多くは、お金を嫌っている」という指摘が重要である。
- お金を悪く言う癖は波動を下げ、潜在意識レベルで豊かさを遠ざけることがある。
■お金に困るのは潜在意識のせい? "引き寄せ" 元祖・マーフィーの法則■
今回は珍しく、引き寄せの法則の元祖と言える「マーフィーの法則」について取り上げます。
これまで「引き寄せ」はさんざん批判してきましたものの、全否定までするものでもないと思ったので、今回は本家本元である『眠りながら巨富を得る』という本を取り上げます。
自己啓発系でニューソート(New Thought)系の思想は必ず出てきます。
ジョセフ・マーフィー(1898~1981)はキリスト教の牧師でしたが、彼は「信仰と成功は矛盾しない」と考え、人間の外側だけでなく内側にも「神」が宿り、その神聖なエネルギーが「富」という形で現れるのだと説明します。
従来のキリスト教にはなかった「物質的成功」をかなり強調した路線ですね。
自己啓発でおなじみの「潜在意識」の無限の力を信じ、成功や繁栄のイメージを強く持てばあなたも必ず成功できまっせ、という考えです。
これが後年、スピリチュアル的に味付けされたのが「引き寄せの法則」ですね。
彼らは聖書の中から「求めばさらば与えられん」(マタイ福音書7:7)といった成功への信念を強化する部分は積極的に引用しますが、一方で「あなたがたは、神と富とに仕えることはできない」(マタイ福音書6:24)といった箇所はスルーします。
聖書は「名言の宝庫」であり、どこを切り取るかによって、どんな風にも解釈できるんですね。
実際、あのトランプもニューソート系の成功思想の影響はだいぶ受けているようで、物質的繁栄を求める20世紀の時代とは特に相性が良かったわけです。
ただ、「引き寄せ」もそうですけども、物質的な成功を過剰に求めると「エゴの振動波」が増幅されるので、いくらそれで社会的に成功できたとしても、そのオーラはあまり美しくない。
前回のダライ・ラマの回で述べた通り、あくまで「利他の実践」と「智慧の涵養」の自然な結果としての成功が理想だと思います。
けれど「欲しい家やクルマがすでに手に入っているのをイメージしなさい」なんて言われると、物質文明やグローバリズムが行き詰まっている21世紀の現代としては、エゴの強いオラオラしている人じゃないとなかなか受け入れられないかもしれません。
ただそんな自己啓発からも得られるべきヒントはあって、今回特に重要なポイントは「お金に縁が薄い人は、お金を嫌っていることが多い」というマーフィーの指摘です。
社会状況や経済事情を一度脇に置いて「心の法則」だけに絞ると、お金の巡りが悪い人の多くは、無意識レベルで「お金を嫌っている」わけです。
これは個人的には腑に落ちますね。
「お金がすべてじゃない」「お金より愛情が大事」「お金持ちにろくな人はいない」といった言葉というのは、みんなお金の悪口ですわ。
そりゃ「お金の立場」からすれば、自分を嫌っている人のところに行きたくないのは当然の話よ。
スピリチュアルな言い方をすれば、お金もまたエネルギーであり、波動を持っている。
だからお金を嫌っていれば、同調しないのは当然のこと。
「お金に執着する」のはあまり良くないだろうけど、かといってお金を嫌いにまでならなくていいでしょ。
特にスピ系、セラピー系、心理系の「真面目な人たち」「職人気質な人たち」は、お金を "潜在意識レベル" で嫌っている人が少なくないような気がしますね。
実はお金にも「波動」ってあるんですけど、なかなかいい波動なんですよ。
だから、私はお金は大好きです(笑)
おかげさまで、フリーでもう10年以上しぶとく続けています。
ま、自己啓発にオラオラ傾倒する必要まではないでしょうけど、そこから得られる教訓もあるので、たまにはこういうゴリゴリなやつもいいと思いますよ。
要点・要約文を読んで、あとは動画でご覧になりたければ以下からどうぞ。
マーフィー成功哲学が強調する「物質的成功」
では今回はですね、第333回というゾロ目なんですけども、このマジスピラジオとしては珍しく、今回から2、3回にわたって、前回のダライ・ラマとはだいぶぶっ飛んだところに行きますけども、成功哲学・自己啓発ですね。
これはスピリチュアル系の文脈では引き寄せの法則ですよね。
これはもう私も何回もここで説明していますので、ご存じかと思いますけども、その元ネタ、元素であるマーフィーの法則について取り上げます。
なんでこれを今回、珍しく扱うかというと、いつも聞いていただいている方は「早瀬らしくない」と思われるかもしれませんが、たまたま縁があったんですね。
今、YouTubeでは映していますが『マーフィー 眠りながら巨富を得る』、巨富というのは巨大な富という字ですね。
眠りながらお金持ちになる、みたいな意味の本です。
これをある人から紹介してもらって、「普段はそっち系読まないだろうけど、たまには読んでみたら?」ということで勧められ、読んでみたんですね。
ただ、これ系の本は昔、もっと若い頃にいくつか読んだことがありますけども、基本的には自己啓発とか成功哲学の世界というのは苦手ではあります。
今ここに例示にも書いてますけども、成功哲学というのはオラオラしていて、鼻息が荒くて、女性でいえばバリキャリみたいな、肩で風切る感じがありますよね。
ああいった雰囲気が個人的には苦手ですし、今はあんまりありませんけど、成功している経営者の集まりにお呼ばれすることがたまにありまして、そこに行ってもやっぱり雰囲気が苦手なんですね。
ですから、そういった「バリバリ成功するぞ! 儲けるぞ!」みたいなのが苦手な方でも、これは安心して聞いていただけるかなと思います。
私自身もそういった空気が苦手なので。
とはいえ、これはこれで改めて読み直してみると、学ぶべき部分もあるんですね。
なので、頭から毛嫌いせず、いいところは取り入れていくという柔軟な態度も必要かなと思って、今日はあえて普段紹介しないような本を取り上げているわけです。
今回、この元祖マーフィーの法則から引き寄せの法則に至る、その簡単な歴史みたいなものを振り返ってみたいんですね。
今回、ヒントがあるとすれば、「お金に縁が薄い人の心の癖」です。
これはこの本から学べる部分なんですね。
これは後で言いますので、よければそこだけでも拾っていただければと思います。
最初に言っておきますと、私は人のオーラ・波動を見る人間なので、自己啓発とか成功哲学をバリバリやっている人や、社会的・経済的に成功しているといわれる人たちのオーラを見ていると、やっぱり思いの力が強いんですよね。
これは当然といえば当然です。
中には例外的に、思いの力はそこまで強くないんだけど、運命とか自然の流れで成功した人もいます。
個人的にはそっちのタイプが好きですけどね。
ただ、思いの力が強い反面、同時にエゴも強い。
こういったタイプが「成功者」の中にはいるんですね。
そのエゴの強さが、オラオラした感じ、バリキャリ感みたいなものを雰囲気として醸し出しているわけです。
だから、スピリチュアル系が好きな、優しい人とか、心根の柔らかい人だったら、そういうタイプは苦手だと思います。
ここはあくまで霊的な観点からなんですけども、社会的には華々しく成功していたとしても、実際にはオーラ、つまり波動が重たいんですね。
前回のダライ・ラマの回でも言いましたけども、エゴの波動というのはオーラが赤黒いんです。
いわゆる成功者の中にも、オーラが赤黒い人がいます。
エゴが強いからですね。
つまり、寝ても覚めても、どんな犠牲を払ってでも、自分の欲しい成果を取りに行く。
思いの強さとしてはアリなんだけども、一方で、これはマーフィーにはもちろん書いていないんですけども、成功をアグレッシブに求めていくその姿は、私から見ると単に「常に欠乏感を抱えているだけじゃないか」と見えることがあります。
つまり満たされていないんですね。
ただ、これはアスリートやプロフェッショナルの世界では「満たされていない自分」が良いこととして語られますよね。
スポーツのインタビューでも「現状の自分に満足していません」と言う。
確かに素晴らしい。
ただ、ここが難しいんです。
現状の自分を受け入れつつさらに高みを目指しているのか、それとも「まだまだ足りない、まだまだ欲しい」と、どん欲に満たされないだけなのか。
例えば、消食で素食でも満足できる人がいますよね。
一方で、イタリアンでも寿司でもフレンチでも、たくさん食べても食べても足りないという人もいる。
タイプの違いです。
本当にそれは幸福なのか、魂としてはどうなのか。
これがバリバリやっている人のオーラを見ると、散見されるんですね。
ただ、人生観は人それぞれで、死ぬ前に「よく生きた」と思えれば、それはそれでいいのかもしれません。
私はオーラや波動を見る人なので、社会的に成功していて、なおかつオーラが清らかというのが、理想の姿だと思うんですね。
ただ、これも一種の私の価値観でしかありません。
ですから、バリバリやって誰も成し遂げたことのない結果を出していくという人生観もあるし、最近でいう推し活のように、頑張っている人を応援するフォロワーとして生きる人生観もあります。
それは決して社会的成功とはいえないかもしれないけど、自分なりに納得できる生き方なら、それも一つの人生だと思うんです。
こういった成功本ばかり読んでいると、「バリバリ働いて高収入を得ること」がゴールだと思い込みがちですが、決してそうではないということ。
とはいえ、こういったのが苦手な方も、ヒントとして学ぶべき部分はあります。
今回から数回、個人的にも苦手な自己啓発の元素、マーフィーを中心に取り上げたいと思います。
簡単に結論を言っておきますね。
思考は必ずしも現実化しないし、引き寄せも法則ではない。
けれども、この積極的な、ポジティブシンキングの考え方は、成功するしないに関わらず、充実した人生を送る上で重要な態度です。
やっぱり前向きと後ろ向きだったら、前向きの方がいいですよね。
今は暗いニュースが日々流れますけど、そんな中でも前向きに生きるというのは、大事なことです。
ですから「絶対成功するぞ!」と鼻息荒くする必要はありません。
成功に関わらず、前向きに生きていくことが大事なんですね。
この本にもありますけど、途中途中でエゴを刺激するお金・地位・名誉への執着があります。
マーフィーさんはキリスト教の牧師さんなので、ゴリゴリ物質に執着しろとは言っていないんですが、書きぶりによっては読み手の意識状態によってエゴが刺激されてしまう。
そしてエゴに偏ると、人生を誤る可能性が高いんですね。
ですから、そういった部分を排除して、純粋に人生や運命の可能性を信じ、挑戦のスピリットを受け取るつもりで読むと、受け取れるものがあるのではないかと個人的には思っています。
そして、これがまとめの最後ですけども、「成功は約束されていない。しかし成長は約束されている」。
これは何回かご紹介してきた、田坂広志先生の言葉ですね。
私は好きな先生なんです。
こういった「思考は現実化する」とか「眠りながら巨富を得る」とか、潜在意識を活用しようという話がありますけども、あれをやったとしても成功は約束されていません。
100%ではないんですよね。
もし100%成功するなら、世の中は成功者だらけになっているはずです。
けど、そんなことはあり得ないわけです。
成功者がいるから失敗者がいるという、この世のプラスとマイナスの法則ですね。
これもひとつの法則です。
ですから、成功は必ずしも約束されていない。保障はない。
けれども、前向きに生きる挑戦の人生を送るということには、成長が約束されているんですね。
そして魂にとっては言うまでもなく、この成長、成熟の方がもっと大切なんです。
かといって「成功なんてどうでもいい」ということではありません。
私も気をつけないといけないんですけども、あんまり「魂、魂」と言ってしまうと、この三次元の世界を生きている重みが薄くなってしまうともいえます。
私自身も、なんだかんだこの今の仕事を10年以上続けているわけですよね。
経済的に困ることもなく、ずっと続けている。
ですから時折、私みたいな無名の人間ですら「早瀬さんは成功してますよね」と言ってくださる方がおられます。
個人的には無名の存在なので、そんな偉そうなことは言いませんけどね。
けど、いくら魂と言っても、三次元的には今回のテーマであるお金、富ですね。
それがなければ続けられないわけですよ。
何だかんだ、私も三次元世界でやっているわけです。
そのあたりを少し振り返ろうと思って、このテーマを取り上げたところもあるんですね。
では簡単にザラッと説明していき、最後に「お金に縁が薄い人の特徴」ということで述べて終わりたいと思います。
まず、この自己啓発の世界ですね。
これは言い古されたことですが、「思考が現実をつくる」という考え方があります。
『思考は現実化する』なんて本もありますよね。
このマーフィーさんというのは牧師でいらっしゃるので、こう言います。
「肯定的な思考、肯定的な祈りは健康・成功・調和をもたらす」。
この本の中には祈りという言葉がたくさん出てきます。
ただ、この祈りは普段私がお伝えしている祈りとは内容が違うんですね。
つまり、物質的な願い、物質的な成功を祈るところが、普段私が言っている祈りと違う部分です。
分かりやすいんですけども、その根拠というのは「神は無限の叡智であり、それが私たちの内側にも宿っている」ということ。
これまでのキリスト教では、神は外側にある絶対的存在であり、人間は罪深い存在である。原罪ですね。
けれども、そういった従来の宗教観を抜けて、「神は私たちの内側にもある」「宿っている」。
それをマーフィー的には潜在意識と言っています。
つまり、内側にある無限の叡智を信じ、その潜在意識に成功と繁栄のイメージを描く。
そうすれば、あら不思議、叶っちゃうわよ──と。
この本には延々とそう書いてあるわけですね。
この本以外にもマーフィーシリーズはいくつもありますが、ほとんどが同じパターンです。
要は「プラスのイメージが大事」ということ。
これはスピリチュアル系でも引き寄せで散々言われています。
だから、引き寄せというものは、従来の成功哲学を焼き直しただけとも言えるんですね。
そこにスピリチュアル系ではチャネリングなどの味付けをしている。
今回初めて言いますけど、例の引き寄せの法則って「エイブラハム」が出てくるじゃないですか。
あの霊的な宇宙存在・エイブラハムのメッセージ。
あれもスピリチュアルな味付けをしたバリエーションにすぎないんです。
実際にエイブラハムがいるかどうかはさておき。
次に「病気は祈りで治る」という点も特徴ですね。
これは記念療法と書かれていましたけども、これは数回前に語った心霊治療とは違う世界です。
祈りの力で癒す、つまり「病は気から」をもっと突き詰めた感じ。
心の持ち方次第で健康も病気もつくられてしまうということです。
このあたりも「思考は力である」という考え方を広げているわけですね。
要は、すべては思いなんだと。
このマーフィー(ジョセフ・マーフィー)という方は1898〜1981年を生きた、20世紀の人です。
そして「ニューソート系の牧師」と言われます。
ニューソートとは、新しい考え=New Thought。
自己啓発の歴史では欠かせない単語です。
覚えなくてもいいですが、さっき言ったように、キリスト教の伝統的な神は外側にいる絶対神。
人間は原罪を背負った存在。
救いは神の恩寵が必要。
これが伝統的な価値観です。
ところが19世紀半ばごろから、「神は内側にある」という流れが出てきます。
それをマーフィーは潜在意識と呼んだ。
内側の力、思考の力を信じる。
それによって繁栄・成功・健康がもたらされるという考え方です。
私たち日本人から見ても、仏教には多くの流派がありますよね。
座禅もあれば、念仏もあれば、密教もある。
キリスト教も同じで、いろんな流派があります。
マーフィーさんはその中の一派だと捉えれば良いかと思います。
時間もあまりないので簡単に言いますが、他に有名なのがノーマン・ヴィンセント・ピールという牧師さん。
この方も超有名で、日本語訳もたくさんあります。
『積極的考え方の力』は世界で2000万部。
あのトランプにもかなり影響を与えたと言います。
ポジティブ・シンキングの先駆者ですね。
さっきのマーフィーとピールは生きた時代がほぼ同じで、時代の流れの中で誕生した考え方です。
従来の宗教的祈りと成功哲学を組み合わせた。
さらに、カウンセリングと宗教を組み合わせた先駆けでもあります。
心理学との融合ですね。
このマジスピラジオでも何十回か前にカール・ロジャーズというカウンセリングの神様の話をしましたが、現代のカウンセリングは20世紀に生まれた。
宗教と心理学を組み合わせた革新的な試みの先駆けが、こういった人たちなんですね。
聖書引用と成功思想の“都合の良い”解釈
マーフィーさんもピールさんもそうですけど、この本を読めば分かる通り、物質的成功というものをかなり強調しているんですね。
ただし、その上で「信仰と成功は矛盾しない」と捉えます。
なぜなら、私たちの内側には神が宿っているからだと。
だから、神を信じることと物質的な繁栄というのは、信仰の一つの“形”なんだというわけですね。
それゆえに矛盾しないと読むわけです。
ただ、それは従来の聖書解釈とは少し違うんですよね。
ですから、批判する人もやっぱりいるようです。
彼らにとってお金や富というのは、神の霊感、あるいはイメージの表現であると説明されます。
この「神の霊感」という言葉を聞いて思い出したんですけど、だいぶ前に読んだ、スピリチュアル系で有名な斎藤一人さんですね。
彼の昔の本を読んでいたときに、「お金というのは神の霊感なんだ」と、はっきり書いてあったんです。
どの本だったか忘れましたけど、確かにそう言っていました。
「ああ、元ネタはここか」と。
斎藤一人さんも読書家でいらっしゃるようなので、多分ここから「お金というのは神の霊感なんだ」という発想を受け取っているのだろうと、これを読んでいて思いました。
そして「潜在意識の無限の可能性を信じれば、必ず成功する」というような表現をするわけですね。
これが当時、なかなか受けたんでしょうね。
ただ、この引き寄せの法則というのは、今もスピリチュアル系でよく言われますけど、もともと海外輸入なんですよね。
その系譜というのは、キリスト教の一つの流派から来ているわけです。
今回整理していて思ったのは、神道の多神教的な世界観と、一神教的な世界観は根源的に違う。
それをそのまま日本に当てはめてどうなんだろう、という疑問は少しあります。
ただ、宗教に関係なく、「思考には力がある」「どれだけ強く信じられるか」ということを、とにかく強調したいのだろうなとも感じました。
もう一つ、疑問に思ったのが聖書の解釈です。
いろんな聖書の文言を引用してくるんですね。
ちょっと一つ、適当に拾って読んでみます。
「あなたはまたあることを念ずれば、そのことはあなたに成就されるであろう。そして光があなたの道を照らすであろう」。
これはヨブ記という旧約聖書の、だいぶ古い時代の言葉なんですけどね。
こういった文言を部分的にピックアップして、成功哲学を語っていくわけです。
ところが、これを読んでいて私が思ったのは、マタイによる福音書の中に、こんな言葉もあるんです。
「あなた方は神と富とに仕えることはできない」。
有名な一節ですよね。
これは、成功哲学と矛盾するじゃないか、というツッコミが入るわけです。
こういった部分は、本の中では取り上げないんですね。
不都合な部分は採用しない。
聖書というのは、私も全てを読んでいるわけではありませんが、本当に名言の宝庫なんです。
だから、その中から自分たちの思想や価値観に合うものをピックアップしてくる。
これが一つの“聖書の解釈の仕方”ですね。
キリスト教にもいろんな流派があるように、聖書はいくらでも解釈の余地がある。
だからこそ、その中の「積極的な思考」に貢献するものだけを採用していく、という思想が見えてきます。
「お金に縁が薄い人」が共通して抱える心の癖
他にもいろいろ話したいところはあるんですが、時間の都合もありますので、今日の最後の話に入っていきます。
今回、冒頭でお伝えした「富に縁が薄い人の特徴」ですね。
ここだけでも、ぜひ覚えておいていただきたいポイントです。
この本の冒頭に、こんな言葉があるんです。
これは非常に重要な言葉でして、社会状況や経済状況の要因はいったん横に置き、心の法則だけに絞って言うと──。
「お金の巡りが良くない人の大半は、お金を嫌っている」。
こういう一文が、前書きの冒頭に書いてあるんですね。
読む人が読めば、いきなり殴られたように感じるかもしれません。
これはスピリチュアル系でもセラピー系でもそうなんですが、お金が嫌いな人というのは結構いるんですね。
もしあなた自身にそういった傾向が少しでもあるなら、注意した方がいい。
例えば、こういった言葉をよく口にしないでしょうか。
「お金がすべてじゃない」。
「お金より愛情が大事」。
「お金持ちにろくなやつはいない」。
「お金を持つと人付き合いが面倒だ」。
こういった言葉って、お金に対する悪口なんですね。
スピリチュアル系や心理学・セラピー系が好きな方、あるいはそういった仕事に従事している方には、こういう傾向がわりと多い印象があります。
また、これは少し前、数回前のマジスピラジオでもお話ししましたが、「自己犠牲型」と言われる人が落ち入りがちな部分でもあります。
こういったタイプの人がセラピスト層には少なくないので、もし心当たりがあるなら気をつけた方が良いですよ、という話なんですね。
今回は、成功法則そのものに興味があるかどうかはひとまず置いておいて、「とりあえずお金を嫌いにならないでください」「お金の悪口を言わないでください」ということだけでも覚えていただければと思います。
おかしな話なのは、私がいろんな方と接していて感じるのは、「お金がない、お金が欲しい」と言いながら、一方でお金の悪口を言っている人が多いということです。
つまり、実はお金が嫌いだと。
マーフィー的にいえば、これは潜在意識レベルの話なのかもしれません。
普段の顕在意識では気づいていないけれど、実はお金の悪口を言っている。
お金が嫌いだから、本当は頭では「お金が欲しい」と思っているのに、お金がなかなか入ってこない。
こういうことが起き得るというわけですね。
自己啓発や成功哲学が苦手な人もいらっしゃると思いますが、こういった部分はこの本から学べるところです。
別に「成功を目指せ」とまでは言いませんが、この部分だけでも知っておくだけで、だいぶ違ってくると思います。
だから逆に言えば、「お金を好きになること」です。
私自身は、お金は好きです。
といっても、お金に執着しているとは思っていませんし、このスピリチュアル系の商売で、あることないことを言って人を騙したり、脅したりしてまで奪いたいとはまったく思っていません。
とはいえ、お金は好きです。
だからこそ、お金に困らない人生を送れているのかもしれない、という仮説はあります。
それが本当かどうかはさておき、「どっちが良いですか?」という話なんですよね。
お金が嫌いな人生が良いのか、お金が好きな人生が良いのか。
お金に執着はしないけれど、お金は好き。
その方が、やっぱりいいですよね。
嫌いよりは、好きな方がいい。
ここで少し付け足しておくと、「お金もまたエネルギーであり波動である」と、スピリチュアル系ではよく言われます。
だからこそ、それを嫌っているのであれば、そことは波長が合いにくくなります。
波動の法則的に考えても、「お金は嫌い」より「お金が好き」の方がいいに決まっているんですね。
ところが、おそらくは潜在意識レベルの話なので、自分では気づいていない。
だからいつも「お金がない、お金がない」と、常にヒーヒー言っている。
そういう感じの人は、普段いろんな方と接したり、その人たちのオーラ・波動を見たりしていると、実際に少なくないと感じます。
特にスピリチュアル系やセラピーをやっている人であれば、自分が満たされていなければ、誰かに笑顔を与えることはできません。
ですから、お金の悪口は言わないで、好きになった方がいい。
これが今回、一番言いたいことです。
冒頭でも少し触れましたが、自己啓発が向いているかどうかというのは、人間のタイプにもよります。
思いの力が強くて、エネルギーを持っている人であれば、いかせる部分は多いと思いますが、向き・不向きは確かにあります。
ですから、無理に合わせる必要はありませんし、過度な成功思想というのは、やっぱり人生を狂わせます。
真のスピリチュアルとして、魂の成長や成熟という大きな目的に向かっていくには、なんだかんだ言っても「前向きな、積極的な考え方」が必要だよね、という話ですね。
というわけで、今回はひとまずこの辺にします。
本当はもう少し話したいところではありますが、このテーマは2回か3回くらいに分けてお届けしていきたいと思います。
今回は、引き寄せの法則の元ネタであるマーフィーの法則についてお話ししました。
とりわけ「お金に縁が薄い人の心の癖」は、お金が嫌いだということ。
あまりお金に縁がないと感じている方は、「自分はお金の悪口を言っていないだろうか」と、一度自問自答してみてください。
では、今回は以上です。
ありがとうございます。
改めて、今回の要点
- 上の文字起こしはまだ編集中です
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なお、YouTube(Podcast)は今回の文字起こし編集でカットした部分もあります。
なのでこちらも聞いていただけると、より理解が深まります。
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