- 「スピ系の有力インフルエンサー」だからといって波動(オーラ)まで素晴らしいとは限らない。むしろウケ狙いが上手なだけの場合もあり得ます。
- お金は「ただの紙切れや金属片」に過ぎません。「パワーのある物質」という思い込みから目を覚ますのがスピリチュアルな智恵です。
- エゴを刺激することを「ワクワク」だとごまかすスピ系の言葉に、人生を変える力はありません。それに気づくことが真の豊かさへの第一歩です。
スピリチュアルカウンセラーの林 昭裕です。
人やモノの波動(オーラ)がわかる特殊能力をベースに活動しており、ここでは【マジスピ】(真のスピリチュアル・脱お花畑スピリチュアル)をテーマに情報発信しています。
今回は珍しく「お金」について述べてみます。
目次
「スピ系インフルエンサー=波動・オーラが良い」とは限らない
先日、あるスピリチュアル系のインフルエンサーによる
『宇宙から無限のお金を受け取るなんとかメソッド』
みたいな感じの本を読みました(タイトルはボカしています)。
普段こういう本は手に取らないのですが、たまにはスピ業界のことを知ってみようと思って買ってみました。
この著者には多くのフォロワーがついていて、Amazonレビューでも大絶賛の嵐。
その数字だけ見れば、「すごく影響力のある人」だと誰しも思うでしょう。
でも、波動(オーラ)を観るのが仕事の根幹である私からすれば、そのインフルエンサーの波動は決して良いとは感じない。
こういうのはよくあることで、「人気のある人物は、必ずしも波動まで良いとは限らない」。
むしろ耳ざわりの良い言葉を面白く上手に使える人が人気者になることは往々にしてあります。
これは無名である私の嫉妬かもしれませんが(笑)
ただ最近、たまたま書道のプロフェッショナルから話を聞く機会があったのですが、同じように
「人気のある書家は、素人からすれば『すごい字』のように見えるだろうけど、実は基礎が全然できていない。ただ派手なだけ」
「本当に実力のある書家は、素人からすれば『汚い字』や『崩れた字』に見えても、プロの目からすればとてつもない修練を経た字だとわかる」
とおっしゃっていて、あぁこれは真実だろうなと思いました。
それはともかく、今回は久々にスピ系のお金メソッドを読んで感じたことを少し述べてみます。
「お金は幻想・思い込み」なのがスピリチュアルな視点
まず大前提として言えることは、
「〈物質としてのお金〉は、そもそもスピリチュアル系が扱う分野ではない」
ということです。
これを言ったら身もフタもないのですが(笑)
なぜかと言えば、「お金とは紙切れや金属片に過ぎない」からです。
社会的な約束事として「紙幣という紙切れ」や「硬貨という金属片」に価値があると、私たちは思い込まされているのです。
つまり、「お金というのは本来、物質ではない」のですよ。
私たちの観念(思い込み)が、あの紙切れや金属片が何よりも大切なものだと認識しているに過ぎない。
これ、わかりますか?
国家が「この紙幣やこの硬貨があれば、ほぼすべての財やサービスと交換できるよ」というルールを定めているだけ。
お金があるほど、例えばブランド物の魅力的な服やバッグ、また魅惑的で心地よいサービスを買うことができるから、「お金=物質」だと疑いなく結びついてしまう。
そのお金のルールは「税金の徴収(納税の義務)」という "国家権力による強制力" が働くことによって、誰一人例外なく強烈に適用されています。
だからお金が「パワーを持った物質」に見えてしまうのです。
でもスピリチュアルというのは、言葉の定義からすれば「目に見えないものを観る」ということ。
だから、真のスピリチュアル(マジスピ)的な立場からすれば、まず「お金とは観念であり、思い込みであり、幻想である」と見抜かなければなりません。
これがわかれば、
「では、自分は"思い込みであるところのお金"と、現実的にどう付き合えばいいか?」
ということを冷静に考えていけるようになるでしょう。
本当はこういうことを説くのがスピリチュアルのはずなのに、おそらく大半のスピ系は言っていない。
少なくとも、私は聞いたことがありません。
なぜなら、こういうことを言っても「寝言」のように聞こえるだけで、スピ系発信者が注目を得られることないからです。
「お金は"実体ある存在"であり、現実世界に大きな影響を及ぼしている」と思い込む物質主義的価値観に囚われた人々にとって、
「オマエは何を言ってんだ?バカなの?カネがなかったら何もできねーだろうが!」
と聞く耳を持たないでしょうね。
「金が全てじゃねぇが、全てに金が必要だ」(『闇金ウシジマくん』第29巻より)
この地上世界は人々の「思い込み」によって動いていて、中でもお金は「思い込み」の最たるもの。
で、現実を動かしているのは「思い込み」であって、「お金そのもの」「単なる紙切れや金属片」ではない。
けれども油断すると、まるで「お金そのもの」に価値があるかのように思い込まされてしまう。
そして、お金のある・なしによって幸福・不幸の度合いが決定され、お金の多い・少ないによって価値・無価値の度合いが決定されてしまう。
そのようにして、私たちは物質主義的価値観のモノサシに絡め取られていく。
現在の世界は「今だけ・金だけ・自分だけ」のエゴイズムが蔓延することによって、貧富の格差はますます広がり、経済的強者による弱者の搾取が平然と行われている。
こんな世界、こういう地味なブログをお読みになっているあなたなら、望んでなどいないはず。
ですから、あくまで「あの世」から見れば「お金は幻想なんだ」ということを、スピリチュアルを学ぶ人はよくよく理解しておくことが大事です。
かといって誤解なきよう、「お金なんかどうでもいい」なんて言っているわけじゃないですからね。
この世を生きるには、お金はもちろん大事なもの。
でも、あの世の霊的な価値観で捉えれば、「お金は観念に過ぎない」と思うぐらいでちょうど良い、ということなのです。
スピ系の「お金本」を読んでも成功できない根本的な理由
スピ系コンテンツは、いつの時代も「お金」と「恋愛」が鉄板ネタです。
お金についてスピ系が情報発信するとき、大多数が
「こうすればお金に愛されるようになるよ」
「こうすれば愛も豊かさも、思いのままに引き寄せられるようになるよ」
「こうすれば好きなことをして、相手にも喜ばれて、自分らしくお金を稼げるようになるよ」
と爽やかな口当たりで言います。
そうやって(たとえ言い方は爽やかであっても)人々のエゴを刺激しないと、現代の物質文明においては閲覧回数や再生回数を得ることは難しい。
その結果として、スピ系インフルエンサーの大半の波動(オーラ)は、エゴの鈍重な振動波によって重たく暗くなってしまう。
スピ系なのに実際の波動は重たいというのは、マジで笑えんわ。
けれども、そういう人は物質的・社会的・経済的には「成功」してしまうので、実はその言動が「霊性」を穢(ケガ)してしまっていることになかなか気付けない(そもそも自覚があるなら、最初からエゴを刺激する方向には走っていない)。
"目に見えない価値" を大切にするはずの「スピ系」を自称しておきながら、最初から「物質的に成功できるか」を目的にしているので、それが達成されれば「霊的成長」に目を向けることはありません。
それどころか、その物質的成功を維持・発展させるため、ますます人々の金銭欲を刺激する情報発信を巧みに行うことでしょう。
厄介なことに、ヘタに「成功」してしまっているので「こうしてワタシは成功できました。こうして望むライフスタイルを"引き寄せる"ことができました」なんて以前よりスピっぽいことを説得力を持って言えるようになるため、人々のエゴへの刺激力はますます強化されてしまう。
そういうインフルエンサーが書いた「お金本」に、「お金は幻想である」なんて書かれていないのは当然のことです。
そんなこと書いたって「売れない」んだもん。
それよりも「この魔法のスピリチュアルメソッドを使うことで、私はお金もパートナーシップも無理なく引き寄せることができました。その方法というのは・・・」と言われた方が、私たちのエゴは「ワクワクする」に決まっているじゃないですか。
冒頭で述べた「スピ系お金本」のインフルエンサー著者は、エゴの波動がかなり強い。
そういう人が文章の上でどれだけキレイゴトを言おうが、その言葉はエゴから発信されているのだから、本当の意味で「豊かさを生む力」にはなりません。
とはいえ、その本の中に書いていましたが、例えば「セルフイメージをポジティブなものに変える」ということは、これはこれで大切なことだとは思います。
しかし、その実践として「私はお金を受け取る大きな器があります!」と何度もセルフトークするのは、その動機がエゴであれば、結局のところエゴを強化するだけなのです。
そうやってお金を追いかけてエゴを強化してゆく先に待っているのは、「より不平不満が増える」「より欠乏感が深まる」「もっと満たされない」状態です。
もしかしたらこのインフルエンサーは「善意」でそう述べているのかもしれませんが、私からすれば、読者の煩悩により火をつけるだけじゃないのか?と思ってしまいますね。
こういうのが「大絶賛のレビューの嵐」になってしまうのは、失礼な言い方ですが、読者は読者で欲深くて、あまり賢くないんじゃないかと思います。
スピリチュアルを「現世利益」に利用したいだけの欲張りなのではないでしょうか。
皮肉にも、これが本当の「引き寄せの法則(=類は友を呼ぶ)」というやつですね。
このブログを読んでいるあなたは大丈夫だと思います。
私は「こうすれば愛と豊かさがラクに引き寄せられますよ」なんて言いませんので。
「お金が欲しいなら、まともに働け」というのが大常識です。
その上で、自分の天命とは何かを突き止め、その成就に向けてなすべきことをなせ。
それが本当に天命に適ったものなら、必要なお金やチャンスは、必ず与えられるだろう。
・・・それで必ずしもお金持ちになれるとは限らないけどね(笑)
私はこのように考え、目先の金銭を追いかけたくなるエゴを抑えながら、天命だと信ずることに向かって淡々と働き、気がつけば10年以上スピリチュアルの仕事ができているのは、正真正銘の事実であります。
お金を引き寄せたい、追いかけたいという欲望を燃やすほど、「注目をお金に変える」インフルエンサーの思うツボなのです。
- 「スピ系の有力インフルエンサー」だからといって波動(オーラ)まで素晴らしいとは限らない。むしろウケ狙いが上手なだけの場合もあり得ます。
- お金は「ただの紙切れや金属片」に過ぎません。「パワーのある物質」という思い込みから目を覚ますのがスピリチュアルな智恵です。
- エゴを刺激することを「ワクワク」だとごまかすスピ系の言葉に、人生を変える力はありません。それに気づくことが真の豊かさへの第一歩です。