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スピ・占いにハマる人の心理。予言が “当たる” トリックの見抜き方。

占いはしません

占いはあくまで参考程度に活用しよう

スピリチュアルカウンセラーの林 昭裕です。

【マジスピ】(真のスピリチュアル・脱お花畑スピリチュアル)をテーマに情報発信しています。

このページでは主に占い師(または霊能者・スピリチュアルカウンセラーなど)による「スピリチュアルビジネスへの批判」を、かつて占い業界に所属していた実体験に基づいて展開しており、主に

  • 占い相談者の心理
  • 占い業界の構造
  • 占い師の実態

の3部(3ページ)構成になっています。

今回は

①占い相談者の心理

について述べていきます。

もしあなたが、占いに多少でも関心があった上で

・「占いに頼るのはちょっと不安・・・」
 

・「占いってやっぱり怪しいんじゃないの?」

 

・「とはいえ、やっぱり占いに頼りたくなるときもあるかな・・・」

 

・「『ズバリ当たる!』なんてメディアで宣伝されてるし気になるな・・・」

 

・「でも、過去に占いで怖いことを言われたことがあるし・・・」

などの気持ちがあるなら、このページがお役に立てるでしょう。

私も「禅タロットリーディング」「禅タロットリーダー養成講座」という占いメニューを行っています。

ただ、【マジスピ】(真のスピリチュアル)という理念を掲げる私は、忖度なしで率直に考えを述べていきます。

ハッキリ言って、私も一般的な占いは「怪しい」「信頼できない」「依存するのは危険」だと強く思っています。

自分の商売は度外視(?)でこのページを作成しているので、最後まで読んでいただければ、

「たとえ占いを利用するとしても、あくまで参考程度にしよう」

という成熟した態度を持つことができるようになるでしょう。

占いで未来のことなど、わかるわけがない

具体例があった方がわかりやすいので、最初に過去にいただいたご相談事例の一部を取り上げます。

(事例はすべて許可をいただいた上で、個人が特定できないよう一部変更しています)



以前、45歳手前の「トモミさん」(仮名)から、次のようなご相談がありました。

「私は、ある占い師の先生から『あなたは、半年以内に運命のお医者さんに出会い、結婚して子どもまで生む』って予言されたんです。その後、病気のときに通った病院で、実際に30代後半ぐらいの男のお医者さんと本当に出会いがあったんですよ。
 
『あぁ!!この人かも!まだ私には可能性があるんだ!!』ってすごくテンションが上がったんですけど、それから先に全然進まないんです・・・この占い師さんって本当に信用できるんですか?」

「信用できるんですか?」と相談される時点で、すでに不審感をお持ちですが・・・

結論としては、

「そのお医者さんが "運命の人" かどうかは、誰にもわからない」

という、冷静に考えれば当たり前のこと。

たまたま私は『スピリチュアルアドバイス』というメニューで、「相手のお名前から、感情や気持ちをリーディングする」という曲芸を行っています。

(ただし、すべてがわかるわけではありません。私は観るのはあくまで現時点での感情であり、未来のことまではわかりません)

そのお医者さんを観たところ、その時点で「トモミさんへの好意」は特に感じず、「ただの患者のお一人」でした。

トモミさんにそれをお伝えしますと、

「そうですか・・・全然進展がないから、まぁそうだろうなとは薄々思ってはいましたが、信じていただけに残念です・・・」

と、しょんぼりしていました。

それから、

「でも『医者と出会いがある』って言われたのは当たってるんですよね・・・だからすごく信じてしまったんですけど・・・林さんから観て、この先生ってどうなんですか?信用できるんですか?」

 

「さっき林さんは、この先生は私に対して『特別な気持ち』まではなく、あくまで『一人の患者さんとして大切にしているだけ』と言いましたよね。でも、まだあきらめ切れなくて・・・『今後もしかしたら可能性が出てくる』ってことはあるんでしょうか?」

と聞かれました。

もうお分かりのように、トモミさんの中には「依存心」がかなりある。

占い師への依存心もあれば、「誰かに自分を幸せにしてもらいたい」という依存心もある。

当然ながら、依存心がある限り、どんなアドバイスを受けてもうまくいきません。

多くの医者は「3時間待ちの、3分診療」と言われるぐらい、とても忙しい。

なのに、まるで昔のテレビドラマみたいに、電話番号のメモでも渡される瞬間を待っているのでしょうか。


ここまで読んだあなたは「いい歳して、夢見る少女じゃあるまいし・・・」と思ったかもしれません。

ただ、占いに依存する人は大なり小なりこういう要素を持ってしまい、冷静さを欠いてしまう。

「自分の人生は自分で決め、そしてすべて自分で責任を取る」姿勢が持てないと、誰かに決めてもらいたくなるぐらい心が弱くなってしまうのです。

占い芸人のみなさん
「YouTuberカジサックの動画投稿」より。ちなみに予想は全部ハズレ)

本当は誰にも未来はわからないのに、さもわかったかのように吹聴する占い師・霊能者・スピリチュアルカウンセラーは、「運命を冒涜している」と言っても過言ではありません。

そんな人間が、良い波動(オーラ)をしているわけがない。

さっきの相談事例に出てきた占い師の波動も、お名前を聞いてチェックしてみると重たかった。

本当は聞くまでもないことですが。

よくスゴい占い師の宣伝として、「本当に当たった!この先生はホンモノだ!」と言われることがあります。

しかし実際は、たまたま当たった(らしい)事例を極端にクローズアップして宣伝に使っているに過ぎません。

以前、ある有名な霊能者が「あるスポーツ世界大会の上位3ヶ国を霊感で言い当てる」という企画番組を映像で見たことがあります。

「神妙な表情と、もっともらしいポーズ」で霊感を研ぎ澄ませているようでしたが・・・結果は当たりませんでした。

また、違う番組では何人かの売れっ子占い師が「芸能人の数ヶ月先の未来を『恋愛』『仕事』『健康』などのカテゴリー別に言い当てる」という企画を流していましたが、これも当たりませんでした。

中には部分的に当たっていましたが、そりゃ数撃ちゃいくつかは当たりますよ。

それをさもスゴい神通力かのように演出しているのです。

もういい加減、「依存心を利用して儲けるのが、多くの占いビジネスだ」ということに気づかなければ。

かく言う私もメニューの一つに占いがありますが、あくまで「自分で考えて答えを出すカウンセリング」として行っています。

未来のことなど、誰にもわからない。

それでも私たちは、どう生きたいのか自分で決め、その結果はすべて自分で責任を取る。

その根本姿勢があれば、占いは積極的に活用できるようになります。

そして、過度に依存することもなくなります。

そうなると占い師の一部は廃業に追い込まれるでしょうが、それで良い。

ただし、極めて少数の本当に優れた方は「大まかなビジョン」として未来を予見できます。
 
細かい部分や時期まではピッタリ一致しないかもしれませんが、おおよそはその予見通りに展開してゆくのです。
 
私もサラリーマン時代、現在の仕事をしているなんてとても考えられなかったとき、師匠から「あなたは将来スピリチュアルな仕事をするでしょうね」と言われたのです。
 
具体的な時期までは言われませんでしたが、結果的にそうなったのであります。

占いの「予言」が “当たる” 心理的メカニズム

上の事例において、この相談者には強い依存心があると言いました。

これを根本に相談者の心理を辿っていくと、「予言がときに当たってしまう心理的メカニズム」が見えてきます。

相談者が占い師の「半年以内に医者との出会いがあるわよ」という言葉を、その依存心からすがってしまう。

その後、たまたま近くの病院で、独身(かもしれない)医者から診察を受けた。
「あ、もしかして、このお医者さまが占い師さんが言っていた『運命の人』なのかしら・・・?」と、勝手にカン違いし始める。

「いや、そんなはずはない」と否定するものの、このチャンスを逃したくはない。だって、何度か先生の診察を受けたけど、そのたび私のことを興味ありげに見つめていたような気がするんだもの。
勝手に「この人が "運命の人" なのだろう・・・きっとそうなのだろう!」と何度も自己説得する。そして、占い師に何度も確認する。不安になるたびに、何度も占いに通ってしまう。
で、結局何も進展がないまま、時間だけが過ぎ去ってゆく・・・
「あの占い師の言葉は当たらなかったな」と諦め、また別の占い師のところへお伺いを立てに行く・・・

第3者からすれば「笑えない喜劇」かもしれませんが、依存心の強い相談者にはこういう「確証バイアス」が働いています。

(「確証バイアス」とは、自分の思い込みや先入観によって、非合理的な判断をしてしまう心理現象のこと)

自分にとって「不都合な情報」は、確証バイアスによって排除されてしまう。

その排除に利用するのが「自分にとって都合の良い、占い師の言葉」です。

ま、その確証バイアスも最後は「何も変わらない現実」が崩してしまうわけですが。

もうお分かりですね。

「予言が当たった」というより、「予言の内容に無理にでも自分を合わせてしまう」部分が数多くあるのです。

一部の「予言が当たったかもしれない部分」をウルトラ拡大解釈してしまう。

私はこういう人のことを「予言の当たり屋」と呼んでいます。

「予言が当たる」のではなく、「自分で予言に当たりに行ってしまう」のです。

これも客観的に見れば、実に滑稽です。

例えば以前よくテレビに出ていた有名な女性占い師の本(コンビニによく並んでいる)を読んで、

「ワタシの次の一年は『大殺界』で、運勢はめっちゃヤバいらしい・・・」

ととても不安になったとします。

そうすると、何か新しいことに挑戦しようと思っても「この一年は大殺界らしいから、失敗するかもな・・・やめとこう」と自粛してしまう。

また、たまたま厄介なトラブルが起こると「うわー、やっぱりワタシって大殺界やん!ホンマにヤバいやん!」と、さらに恐怖の思い込みが強くなってしまう。

これもまた、無意識でしょうが「予言の当たり屋」になっているのです。

しかし、そんな「信じやすい人」でも、逆に「来年はスゴく良い年になる」という占いの結果は、素直に信じることができないことが多い。

そう、結局のところ、人は自分が信じたいものを信じるものです。

そして、多くの人は希望を求めていながら、実際はなかなか信じることができない。

本当に信じているのは「悪い結果」であり、何の趣味なのか、わざわざそれを占いで確認する。

先ほど述べた依存心や恐怖心が発動するきっかけは「占い師の言葉」だったかもしれませんが、その依存心や恐怖心は、すでにその人の内側にあった。

もはや「占い以前」の問題ではないでしょうか。

繰り返しになりますが、こういう人がどれほどアドバイスをもらったところで、決してうまくいきません。

ただし、占い業界にとっては、めちゃくちゃ有り難い カモ お客様なのです。


以上、占い依存はすべて、文字通り「依存心」から始まるということを説明しました。

「予言は当たる」のではなく、「自分で予言に当たりに行く」という心理メカニズムやトリックについてご理解いただけたと思います。

先ほども述べた通り、これらのことに十分に留意した上で、占いを参考情報として活用するのが健康的です。

そういう人が増えると、私も「禅タロットリーディング」「禅タロットリーダー養成講座」というメニューをやっている以上、商売上はマイナスかもしれません。

でも、病院や警察と同様、本当は占いなど必要ない社会の方が「健全」ではないでしょうか(もしもそんな時代が到来したら、私は喜んで廃業しますよ)。

ご参考になれば幸いです。

なお、先ほど述べた「占いで未来のことなど、わかるわけがない」ということについては、音声配信(YouTube)で語っています。

今回の内容とは違った角度から述べているので、もしご興味あればさらにご覧いただければ幸いです。

次回は

②占い業界の構造

について述べる予定です。お楽しみに。