(富士山:令和6年1月4日 電車から撮影)
お名前だけで人やモノのオーラ(波動)がわかる、波動カウンセラーの林 昭裕です(「詳しい自己紹介はこちら」)。
人やモノの波動(オーラ)がわかる特殊能力をベースに活動しており、ここでは【マジスピ】(真のスピリチュアル・脱お花畑スピリチュアル)をテーマに情報発信しています。
今回は
「天命を自覚するための心構えと工夫」
について考えていきます。
前回の「天命について」動画(音声配信)を出しましたが、いつも以上に再生回数が多く、いくつかご感想もいただいています。
「とても参考になりました」というお声もあれば、「わかったようでわからない」というお声もありました。
上記の配信は「禅タロットリーディング講座」の体験会の場でいただいたご質問への回答で、即興でお答えしたものなんですね。
なので、今回は即興トークでなく思考を経たブログとして、天命について語り直します。
令和六年、新年一発目のブログということもありますし、「元旦の計」のご参考にしていただければ。
動画(音声配信)のご感想や、またこの手のテーマに対する反応からわかるのは、どうやら「わかる人」はおおむね直感的なわかり方をしていて、「わからない人」はアタマで理解しようとしている傾向があることです。
そう、「天命」というやつはアタマで考えてわかることではない。
例えば私が「林さんは天命を生きているんですか?」と聞かれたら、
「え??? うーん・・・たぶん生きているんとちゃうかな?」
などと答えるでしょうね(笑)
表面的な意識では「オレは天命を生きてるぜ!」なんて考えていないんですが、冷静に振り返れば「たぶんこの道が天命なんだろうな」と体の奥で感じているようです。
もし「これがオレの天命だぜ!」と鼻息を荒くして言っているとしたら、それは無理に自分に言い聞かせていたり他人にアピールしているかのどちらかなのかもしれません。
江戸時代の儒学者・佐藤一斎の『言志録』という「志」についていろんな角度から述べた書物の中に、
凡事を作(な)すは須(すべか)らく天に事(つか)ふるの心有るを要すべし。人に示すの念有るを要せず。
という言葉があります。
これを初めて読んだとき「なんで(志を)人に示す必要がないんやろ?」と疑問に思ったのですけど、今はわかりますね。
もちろん「目標を人に話すことで自分を追い込む」というやり方もあるのですけど、それはまだ表層のことであって、根本的な想いは人に話すとウソや誇張が入り込む危険性があるし、人から理解されないこともあるし、現代に至っては「叩かれる」場合も出てくるでしょう。
この「天に事(つか)ふるの心」が天命の礎であり、これは文字通り「人」でなく「天」と対峙するということ。
そもそも「天命」とは人間を超えたものなのだから、人間にその全貌がわかるはずがなく、よって全てを語ることはできない。
ただ、これは動画(音声配信)でも言ったけど、わかりやすい理解を求める私たちは「天命」と聞くと「具体的な職業や役割」を思い浮かべてしまうことが多い。
現代人の多くは「カタチあるもの」として、天命を捉えてしまう。
このカタチに囚われてしまうと、天命はわからなくなる。
はいここ、テストに出るところですよ(笑)
「天命」の根源にあるのは「天に事ふるの心」であって、本当は目に見えるものではない。
しかし、うっかりすると土の中の「根」を見ずに、「花」ばかり見てしまう。
そりゃ「花」は美しいからどうしても目立ちますが、それはあくまで「結果」に過ぎない。
「根」は大地の中心に向かって、できる限り伸びようとする。
深く根を張らなければ、大輪の花は咲かせられない。
この深く根を張るのが「天に事ふるの心」なのですが、土の中は真っ暗ですから、やはり天命を生きるには「孤独」が求められるのです。
そりゃスマホでゲームやSNSばっかりして孤独を紛らわせていれば、どだい無理に決まっとるわ。
で、ネットには「華々しく活動している人たち」がクローズアップされるので、そういうのを見て文字通り結果に過ぎない「華・花」に囚われ、比較して劣等感に陥ったり無理な憧れを持ったりする。
「なりたい自分」を目指すあまり、本来「なるべきでない自分」になりたがるところに、大きな徒労が生まれる。
これ、スピリチュアルやカジュアル心理学だとよくある話ですよね。
個人的には、誰かが「【なりたい自分】になろう!」なんて声高に言っているのを聞くと、かなり違和感を感じてしまいます。
なぜなら、「なりたい自分」という自我の念を手放し「天に事えよう」とこころざす意志こそ、天命が己のいのちにおいて躍動する根本条件だからです。
だから「【なりたい自分】になろう!」という言説の大半は、マジスピ(真のスピリチュアル)じゃないんですよ。
ユーチューバーの〈好きなことだけで生きていく〉のようなキャッチコピーには、安易に乗っからないこと。
中には登録者数の多いユーチューバーもいるけど、意外と波動(オーラ)はショボいこともあるのよ。
「あぁ、この人は人気はあるけど、天命は生きていないな。真実に好きなこと(魂の底から望むこと)はやっていないな」と思っちゃう。
天命を生きるには〈好きなことだけで生きていく〉といった雑音を排し、静かなる孤独の内に根を張る意志を持ち続ける必要があります。
もちろんそこでは
「天は何のために自分という人間を生み出したのか?」
という問いを問い続けなければならない。
その果てに自分という存在の宇宙的位置を自覚できたとき、はじめて人は「安心立命」に至るわけ。
心の内側に「小宇宙」が宿るのです。
そのとき、「好きなこと」だろうが「嫌いなこと」だろうが、ただやるべきことをやるだけ。
このブログだってそのつもりで作成していますよ。
アクセス数が多いとか少ないとか、もちろん人情としては多いに越したことはないけど、本質的なことではない。
つまり、「この世」での成功や失敗、モテるかモテないかはあまり関係なくなる(もちろん人情としてはモテたいが!)。
だって、「人」じゃなくて「天」を相手にしているんだもん。
ここまで読み進めて、なんとなく感じていただけましたか?
天命とは何らかの「カタチ」ではないということが。
問い続けて歩き続けることだけが天命だということが。
例えば「ワシの天命は『波動カウンセラー』やで!」と答えると、落第なのであります。
(ちなみに私は「スピリチュアルカウンセラー」という肩書はしっくりこないので使いません。また『波動カウンセラー』もそのうち変わるかも)
私の天命は『カウンセラー』ではない。
それはあくまでカタチに過ぎず、肝心なのはそれを通じて発揮される・表現される「何か」なのです。
その「何か」というのは、自分に与えられた能力や個性、つまり「運命」を、他に役立てること。
それが前回の音声配信のタイトルである『天命を真に自覚するためには、与えられた運命に対して素直になること』になっているわけ。
もう一回載せましょう。
「天命がわからない」という人は「何か立派な人間に、才能ある人間に、活躍する人間にならなければいけない」と思っていることが多いと思われます。
そこには密かに「他人との比較」による劣等感が働いている。
周囲や社会から認められたいという承認欲求もあるかもね。
それは結局、「天」ではなく「人」を相手にしているのです。
そうじゃなくて、繰り返すけど
「天は何のために自分という人間を生み出したのか?」
「自分が他のために役立てることは何か?」
という問いを問い続け、例えば現時点の運命においてはそれが「家の前のゴミやチリをホウキで掃くこと」であれば、それをするってことだ。
お釈迦さまの弟子の中には、ただゴミ掃除をしているだけで悟りを得た人もいたらしいから、これは決してバカにはできませんぞ。
そこでもし「ゴミ掃除をするのはみじめだから、誰でもできることだから、自分はやりたくない」と嫌がるなら、「天命を知りたい」なんて二度と言わないでいただきたい。
あの秀吉だって最初は信長の草履を温めるところから始まった、という逸話があるでしょ。
確かに草履取りという雑用は直接的に天命ではないけど、それが「今太閤」を生むきっかけになったという意味では「天命に至る道」なのです。
最初から「オレも天下統一してえ」なんて言っているヤツがいたとしたら、ただのアホですやん。
ま、天下統一するほどの天運の持ち主はごくごく一握りですから、あまり良い例ではないかもしれません。
大切なことは、たとえ一生「草履取り」だろうが、
「天は何のために自分という人間を生み出したのか?」
「自分が他のために役立てることは何か?」
という問いを問い続けながら、秀吉みたいに知恵を出すつもりで取り組むこと。
大丈夫、そこまで機転を利かせて取り組む人間なんてほとんどおらず、大半は不平不満を言うか最小限の努力でこなすだけなので、ちょっと工夫して働くだけで草履取りは卒業できますよ。
たとえ卑賤な「草履取り」でも我が天命だと甘受するためには、自我・エゴ・欲望を横に置く必要があります。
ですから、やはり〈好きなこと ”だけ” で生きていく〉なんて言葉に惹かれているうちは、〈ここではないどこかに自分の道があるはずだ〉なんて妄想しているうちは、まだまだお主も欲深いのう・・・修行が足りんわという話です。
〈好きなことだけで生きていく〉というのは、その欲深さを刺激するマーケティングメッセージなのです。
というわけで、自分の天命の成就には今のところ必要不可欠だが、できればやりたくない・好きではないこのブログを終わります(笑)
追伸1
最近見た役所広司主演の映画『PERFECT DAYS』は、足元の運命に淡々と取り組む姿として、個人的に参考になりました。
とても地味な映画ですが、観た後は清々しい気持ちになっているでしょう。
追伸2
周知の通り、元旦に能登半島で地震がありました。
一年の幕開けは厳しいものになりましたが、
「国内外の情勢に関心を持ちつつ、いま、自分の足元でできることをやる」
いろいろ考えても、結局これしかありません。
被災地の方々への祈りの気持ちを抱くとともに、今年もコツコツ自分のやりたいこと、ではなく、なすべきことを積み重ねていけたらと思います。
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