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チベット僧に学ぶ「最高の幸せ」を感じて生きる魂の習慣。幸せは運命でなく訓練次第であり、感謝や祈りや心を浄化する具体的な技法 -『科学的に幸せになれる脳磨き』ブックレビューその2

こんにちは。

波動カウンセラーの林 昭裕です。

前回は『科学的に幸せになれる脳磨き』という本のブックレビューを行いました。

恋愛、パートナーシップ、金運、ライフワーク、本当の幸せ…スピリチュアルな引き寄せにも役立つ脳科学的な考え方 -『科学的に幸せになれる脳磨き』ブックレビューその1

今回はその2回目です。

脳科学の本ながら、スピリチュアル方面にも参考になる部分があるので、もう少し取り上げてみます。

『科学的に幸せになれる脳磨き』岩崎一郎 著

まず、前回のまとめを以下に掲載しておきます。

前回のまとめ

・「幸せになりたい」と求めても、潜在的に「幸せではない」という思いがあると、幸せを感じることも実現することも難しい。

 

・そのため、まず「自分にとっての幸せ」が何かを定義すると同時に、「幸せをブロックしている想い」を手放すことが求められる。

 

・幸せを定義するためのヒントは、「人に喜ばれること」と「成果より成長に目を向けること」の2つ(好きなことや得意なことも大事)。

 

・幸せをブロックしている想いを手放すためのヒントは、「生かされていること」「家族や仲間が存在すること」への "普遍的感謝" をより深く抱くこと。

本書には上のまとめ以外にも多くのことが書かれているので、もしご興味があれば上のリンクからポチってみてくださいね(画像からもAmazonへ飛べます)。

オーラが最もクリアに高まっている人がやっている心がけ

では今回のトピックに入っていきましょう。

まず、この本を読んで一番感動した部分があるんですね。

それは、

チベット仏教の僧侶であるマシュー・リカールという方の波動(オーラ)が、めちゃくちゃ素晴らしかったこと!

本書を引用すると「彼はフランス人生まれで、1972年からヒマラヤで瞑想の修行を始め、ダライ・ラマの通訳も務めています」とのこと。

「ダライ・ラマの通訳」という部分だけでも、相当な人物であることがわかりますね。

私は「名前さえ聞けばその人のオーラがある程度までわかる」ということが仕事の根幹です。

宗教家には堕落している人間も決して少なくないのですが、リカールさんはマジで素晴らしいオーラなんですよ!

お写真を載せておきましょう。


(マシュー・リカール氏。「こちらのインタビュー記事」から引用)

お写真からも「あたたかい人格」が伝わってきますね。

ちなみに、他のサイトでは「マチウ・リカール」という表記になっています(このブログでは「マシュー・リカール」に統一します)。

過去にTEDでプレゼンテーションしておられるので、以下に載せておきます。

ご興味あればどうぞ。

『TED日本語 - マチウ・リカール: 愛他性に導かれる生き方』

本書ではどういう文脈でリカールさんを取り上げていたか、要約して述べると、

・脳が何かに集中したり一生懸命前向きに取り組んでいたりすると、脳の「アクセル部分」が活性化する。

 

・ある脳科学研究グループによると、最も脳のアクセルの活性が高かったのは、マシュー・リカール氏だった。

 

・リカール氏は普通にしていても、通常の人よりも10~100倍、アクセルの活性が高い。

 

・さらに、リカール氏のアクセルがさらに高まるときは、彼が慈しみ(利他)の心で世界平和や人の幸せを祈る瞑想をしていたとき。

 

・そのときのアクセルの活性は普段の彼の5倍以上で、通常の人の50~500倍。

リカールさんはいろんな文化人や専門家との幅広い交流がおありで、その中で脳科学の研究にも参加されていたようです(上記はそのときの研究データ)。

そして、この本を読んで個人的に一番感動した部分が、以下。

リカール氏のアクセルの活性がさらに高まるときがあり、それは彼が慈しみ(利他)の心で世界平和や人の幸せを祈る瞑想をしていたときでした。

 

(中略)

 

人の脳は自分のことより他者の幸せを願っているときの方がセルフレスな状態で、幸せを感じられるという結果が出ているのです。

 

※セルフレス=無私・私心がないこと

この部分を読んだだけでも、私は本書を買った甲斐がありました。

リカールさんが特に素晴らしいのは、その「慈しみの祈り」が彼の波動(オーラ)に紛うことなく顕れていること。

それは、深く、長く、実践されている証に他ならない。

外見はともかく波動(オーラ)は絶対にごまかせないけれど、良き実践を続ける人間の波動は、必ず輝く。

前々回のブログで、「お坊さんの中で本気で修行している人は、決して多いとは言えない」という趣旨のことを述べました。

戒名や位牌はいらない? “高いお布施=強い力の戒名”とする葬式仏教に疑問を持とう。故人に届くのは遺された者たちの想いだけであり、この世の宗教ルールとは直接関係ない。

ホント、お坊さんの波動を観てマジでガッカリすることがありますもん。

あと、特に指導者層の中のイケてなさすぎる波動の人物をたくさん観ると、なんだか気分が萎えてくる。

そういう人もいれば、リカールさんみたいにガチですごい人もおられる。

こういう方をネット上で拝見しているだけでも、魂が励まされてゆく。

まさに「存在そのものが癒し」という、人間という存在の理想がそこにある。

私たちがそうなるために必要な心がけが、いま述べた

「慈しみ(利他)の心で世界平和や人の幸せを祈る」

ということだと、改めて学ぶことができました。

そう、職業柄いろんな方々の波動(オーラ)を拝見している中で、最も「美しい」と感じる人物の波動は、例外なく「慈悲」や「慈愛」の光が大きい。

それは、何も波動が観えなくたってわかりますよね。

逆に、いくら社会的・経済的に「成功」していようが、慈悲や慈愛などサラサラなく、自己顕示欲や権力欲、その裏返しとしての欠乏感に苛まれている人物の波動は、例外なく重たく淀んでいるわけです。

これも、別に波動は関係なく、私たちの感性で捉えれることです。

感謝や幸せを感じられないのは、器が小さいのではなくトレーニングが足りないだけ

慈しみの心は、大切である。

とはいえ「慈しみ(利他)の心で世界平和や人の幸せを祈る」なんてことは、他の宗教系やスピリチュアル系でも語られていることですよね。

キリスト教だって「汝の隣人を愛せよ」って、もう2000年ぐらい言い続けているわけでしょ。

それなのに、なんでこの地球は国家レベルにおいても個人レベルにおいても、まだまだ苦しみや悲しみがなくならないんでしょう?

そのネガティブな感情想念は、このコロナ禍でますます深まるばかり・・・

そういう世相においては、

「隣人の幸せや世界の平和なんか祈ってたって、現実は何も変わんねーよ」

という声も聞こえてきそうです。

他には「祈ってたって、パンは降ってこねーよ」ってね。

こういう声は宗教やスピリチュアルが好きでない人、あるいは生きることがあまりにも辛く、他の人のことに構っている余裕がない人に多そうですね。

そういう人にとって、祈りは「余裕ある人間のキレイゴト」にしか感じられないかもしれません。

ただ、ここで考えておきたいことは、祈りは感謝と同様に「心に平安をもたらす技術」なんだ、ということです。

心に平安が戻れば、「現実」は必ず変わる。

なぜなら「現実」とは、心が捉えている世界だから。

感謝や利他の気持ちを抱くことは、小学校の道徳の授業で教えられるような「眠たくってつまらない話」ではなく、幸せを得るための「具体的な技法」だと認識を改める必要があります。

もし「具体的な技法」という前提に立つと、その技法を習得するためには、上手になるまでトレーニングし続ける必要があることがわかります。

そう、「感謝の力」や「祈りの力」があるとすれば、それは鍛えて磨くもの。

本書のタイトルである「脳磨き」にも通じる部分ですね。

本書にはこういう記載があります。

感謝の脳回路が鍛えられていない人に「つらいときにも感謝をしなさい」と言うのは、普段筋トレもやっていない人に、「オリンピックに出なさい」と言っているようなものです。

 

つまり常に感謝できるような状態にするには、小さな感謝でも良いので日々「感謝の気持ち」を持ちつづけて、感謝の脳回路を鍛える必要があるのです。

先ほども触れたように、「感謝が大事だ」と言うと、なんだか道徳っぽい感じ、クソ真面目な感じがしてくるものです。

ただ、もし「感謝は心の技法である」とクールに捉えることができたら、「感謝が足りない状態」というのは「人間の器が小さい」とか「徳が低い」とかいうことではなく、単に「トレーニングが足りない」ということになります。

意外とこういう理解は、今までありそうでなかったような気がします。

「器」とか「徳」とか言うと、そこで「思考停止」してしまいがち。

「感謝なんて、もともと立派な人間ができることであって、自分みたいな凡庸な人間にはかなり難しいことだよ」と。

でも、自分が至らないのは「トレーニング不足」であるとしたら、単にトレーニングの方法を知らないだけか、知っていてもサボっているだけ、と考えることもできますね。

もちろん重度の「うつ」などの場合はトレーニングじゃなく「絶対安静」か「リハビリ」が必要なのは言うまでもありませんよ。

そういう人に「感謝が大事だよ」と言ったところで、「不毛なプレッシャー」にしかならないでしょうから。

あなたが「それなりに生活はできているけど、いまひとつ幸せを感じられない・・・」としたら、幸せというのは技術であり、鍛えられるものなんだ、という認識をお持ちになることを提案します。

スピリチュアル分野においては、過去のブログでもたびたび取り上げている「天国言葉の実践」が、まさに日々のトレーニングにあたりますね。

「ツイてる」の言霊は効果なし? 金運も恋愛運も上がらない? 斎藤一人さん・小林正観さん発の天国言葉・地獄言葉はスピリチュアル鉄板ハウツーだが、実践には注意が必要。

同じような論理で考えると、幸せになれないのは「本当に不幸だから」なのではなく、「幸せを感じられる脳回路」が鍛えられていないからだ、ということになります。

もちろん、上で引用した言葉にある「筋トレ」のように、「幸せの脳回路を鍛える」のは、目に見えて成果が感じられやすい筋肉とはワケが違う。

さっき問いかけた国家レベルでも個人レベルでも不幸が絶えないのは、私たちの心の中にエゴが渦巻いているからですね。

そのエゴという厄介な代物を抱えた上で「幸せの脳回路を鍛える」というのは、まさか「右肩上がり」で成果を感じられることはなく、個人差はかなり出るでしょうが、必ずや一進一退を繰り返すことでしょう。

「前回のブログ」の最後にも述べた通り、心を変えるということは、誰もがカンタンにできることではない。

しかし、心の鍛錬が「トレーニング」である限り、誰でも実践を続ければ、必ず一定の結果を出すことができる。

本書では「トレーニングのヒント」がいくつか述べられているので、もしご興味があれば実際に手に取ってみてくださいね。

「静けさ」こそ、最も波動が活性化している境地

では、今回のブログの最後に、ここもスピリチュアルな学びにとって参考になる部分を取り上げましょう。

前回のブログでも触れたんですが、本書の批判的なレビューに

>肝心の内容は、キラキラ系の自己啓発本と変わらなく残念でした。

というものがありました。

このレビューは個人的には的を得ていないと思いますね。

それは、本書にはこういう記載があるからです(要約的に引用します)。

前向きになるというと、「元気一杯に明るく!」というイメージが湧くかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。

 

研究では、ポジティブな感情には「静かで落ち着いたもの」も含まれていることがわかります。

 

先ほど取り上げたマシュー・リカール氏の脳のアクセル活性は、普通の人の500倍にもなりますが、リカール氏は決して「イケイケ、ドンドン」の人ではありません。

 

むしろ、落ち着きのある物静かな印象を与える人です。

ここは真のスピリチュアル【マジスピ】を追窮する上で、かなり大切な部分です。

というのも、「業界的スピリチュアル」に多く見られがちなのは、テンションが高かったり、キラキラ感やワクワク感を見せたりするものが多いからです。

だから「キラキラ系」と呼ばれるわけですよね。

そういうものを、スピリチュアルに関心ある一般層は「波動が高そう」と捉えるのかもしれません。

ただ、人の波動(オーラ)を観る私の目に映るのは、テンションが高かったりキラキラしたりワクワクしたりしているにも関わらず、「肝心の波動は重たい」という不思議な光景。

この原因は人によって違うでしょうけど、共通的に考えられることは、

本当は何かしらの不安や怖れを抱いているにも関わらず、まるで「臭いものにフタをする」かのように、無理にポジティブな感情で心の表面をコーティングしている

ことじゃないかなと思っています。

実際、過去に見てきた事例として、そういう人は表向きはうまく言っているように見えても、実は人間関係、とりわけ家族やパートナーシップにおいて何らかのネガティブを抱えているケースがあります。

もちろん、それらを克服しようとして、ポジティブな気持ちを持とうとしている意志と努力は、決して否定されるものではない。

ただ、単に見た目のテンションが高いことを「波動が高い」と思い込んでしまうと、その人の成長は、そこで止まるでしょう。

厄介なことに、そういう状態でも活動的ではあるから、社会的、経済的には成功してしまう場合があるんですよね。

そうなると、ますます「臭いものにフタ」をして、「本当の自分を生きられない」ことになるので、実は水面下では少しずつ「絶望感」や「罪悪感」が降り積もってくるわけです。

「違う自分」を演じている代償として。

それで、ますます波動は重たくなるわけだ。

「ガチで波動が高い状態」というのは、決してテンションが高いとか、勇気や希望に満ちあふれていることだけじゃないんですね。

リカールさんのような「静かで落ち着いた状態」こそ、実は最も波動が高い状態なんです。

リカールさんはチベット僧なので、当然ながら「瞑想」に習熟されておられます。

もし、これをお読みのあなたも瞑想などの「心を鎮める技法」に親しんでおられるなら、お分かりでしょう。

深い瞑想に入っているとき、心は波風の立たない湖のように「静けさに満ちている」ことを。

そのとき、精神的に最も満たされた状態であることを。

言葉で説明することは難しいですがあえて表現すると、

「何もないけれど、すべてが、ここに在る」

という状態。

スピリチュアルな思想が言う通り、「すべてがわたしである」と、理屈抜きで感じられる状態。

最も波動が高いのは、そういうときです。

ま、私は未熟なので、めったに得られない境地ですけどね。

ここまで考えると、

>肝心の内容は、キラキラ系の自己啓発本と変わらなく残念でした。

という本書のレビューがいかに的を得ていないのか、お分かりになるかと思います。

実は、先ほど述べた「慈悲」も「慈愛」も、その最も波動の高い「静けさ」より湧き出てくる。

だからこそ、リカールさんの脳のアクセル活性が最も高いのは、「慈しみ(利他)の心で世界平和や人の幸せを祈る瞑想」をしているときなんです。

この「慈しみ(利他)の心で祈ること」もまた、幸せの脳回路を作る技法であり、さらには心の中のネガティブを浄化する技法でもあります。

今回は瞑想の技法については具体的に取り上げませんが、もしご興味があれば「マインドフルネス」など一般向けの技法を調べてみるといいですよ。

今回言いたいのは、ハイテンションなパリピ状態は決して「波動が高い」とは言えず、真相はむしろその逆だということを知っておいてください、ということです。

補足:ネガティブな感情への対処法

今回はここで終わってもいいのですが、もう少し言葉を費やします。

上のセクションでは瞑想や祈りについて簡単に触れましたが、これらもまた無理があってはいけませんね。

そこで、最後の最後に、ネガティブな感情への対処法を本書から引用しておきましょう。

米国・スタンフォード大学のゴールディン博士らは、ネガティブな感情に対して、次の3つの方法を試しました。

 

①感じたままに振る舞う、②静かに受け入れる、③感情再吟味を行う(自分で感情を選び直す)、です。

 

・・・その結果、感じたままに振る舞うことに比べて、静かに受け入れた場合の方が、ネガティブな感情が小さくなったのです。

 

③の「感情再吟味を行う」と、さらにネガティブな感情が少なく、不安を感じる扁桃体の反応が静かになりました。

本書ではサラッと書かれていますが、ここは本当はもっと掘り下げた方がいい部分ですね。

今回もだいぶ長くなったので、ここでは一つだけ補足しましょう。

まず、いきなり「③感情再吟味を行う」に入るには、実は結構レベルが高いんですよ。

なので、普通は「②静かに受け入れる」から入った方が無難です。

もっとも、この「静かに受け入れること」すら、実は簡単ではないんですけど・・・またどこかで説明しますね。

そう、本書はすごくいい内容だとは思うものの、部分的には物足りないところもあるなぁと感じます。

その意味では「超絶賛!」というわけにはいかないものの、初心者の人でもとっつきやすく読めるという意味では良い本だと思いますよ。

前回と今回で引用した部分はごく一部です。

もしさらに学んでみたいのであれば、以下にAmazonのリンク先を貼っておきますので、ぜひ手にとって見てください。

『科学的に幸せになれる脳磨き』岩崎一郎 著

 

実は、いま今回取り上げたマシュー・リカールさんの本を読んでいます(笑)

ブックレビューは「学びながらアウトプットする」には絶好の機会なので、こちらも読み終わったらご紹介したいと思います。

では、今回はこのへんで。

ありがとうございました。

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