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スピリチュアル的なカウンセリング理論に学ぶ「引き寄せよりプロセス」という考え方

お名前だけで人やモノのオーラ(波動)がわかる、波動カウンセラーの林 昭裕です(「詳しい自己紹介はこちら」)。

【マジスピ】(真のスピリチュアル・脱お花畑スピリチュアル)をテーマに情報発信しています。

今回は

「有名な心理療法から見たスピリチュアル的思考」

について考えていきます。

カール・ロジャーズ(1902~1987)という「カウンセリングの神様」と言われているアメリカ人がいます。

日本の大学でも民間でも、カウンセラー養成機関の場でロジャーズの名が出てこないところは一つもありません。

カウンセリングと一口に言っても様々な手法や流派がありますが、一般的にも知られている「傾聴」の源流はロジャーズの「クライアント中心療法(Client-centered Therapy)と言われています。

私は表には出していないもののカウンセリングのささやかな資格を所有しており、その学びの中でロジャーズ流の「傾聴」の実践トレーニングを積みました(学べば学ぶほど足りないことを実感しますが)。

今回はそのロジャーズの言葉を取り上げ、スピリチュアル的な生き方のヒントを導き出したいと思います。

先日、心理学のある概論書を読んでいるとロジャーズについて割いた章があり、その中にこんな言葉がありました。

よい人生とは、状態ではなく、プロセスであり、目的地ではなく、方向である。

大切なのは状態や環境や結果や目的を達成することではなく、そのプロセスであり、流れであり、方向であり、何を求め、何を見据えているかなのだ、と。

達成志向ではなく、プロセス志向。

上の言葉はロジャーズの文献からの引用ですが、これを目にしたとき「我が意を得たり」という思いがするとともに、やっぱりロジャーズはすごいなぁと改めて感じたものです。

「カウンセリングの神様」の言葉だけあって、これはカウンセリングの目標としても「自己実現的な生き方」としても、非常に大切な考え方です。

今回はこれを結論として、あとはもう少し細かく説明していきます。

ロジャーズの人間観の中心に「自己実現傾向(self-actualizing tendency)という考え方があり、これは彼の「プロセス志向」を理解するための重要な概念です。

少しとっつきにくい学術的な表現ですが、以下のように説明しています。

自己実現傾向とは:人間本性には、さらなる適合と現実的機能に向かう基本的局面がある。この衝動は人間に限られたものではなく、あらゆる生物のプロセスの一部であり、拡大、拡張、自立、発達、成熟へと向かう衝動は、すべての生物と人間に顕著な衝動である。これはその活性化が有機体や自己を高めるまで、有機体の全能力を表現、活性化しようとする傾向である・・・自己はわれわれの理論の重要な構成要素であるが、自己は何かを『する』わけではない。自己はそれ自体を維持、向上するよう行動する有機体の一般的傾向の一つの表現に過ぎない。

簡単に言えば、人間はより良くなろう、より成長しようという意欲をその本質として持っているということです。

人間を「性善説的な存在」として観ているわけ。

ここで大切なのはアメリカ人が好みそうな「自己実現」ではなく、あくまで「自己実現 “傾向”」だということ。

つまり大切なのは何か大きな夢を実現したり経済的・社会的に成功したりする一般的な「自己実現」ではなく、『拡大、拡張、自立、発達、成熟へと向かう衝動』という「自己実現傾向」の流れ、生命としての根源的なプロセスに乗っていることなのです。

〈自己〉とは「する(→何かを達成する)」固定的な主体ではなく、成長・発展してゆく「いま・ここ」に根ざす流動的なプロセスだということ。

この「自己実現傾向」のプロセスの流れに乗っていってこそ、一般的な自己実現も成し遂げ得るわけです。

また「自己実現傾向」のプロセスの流れに乗っていってこそ、自己顕示欲や渇望感の埋め合わせとしての偽りの自己実現ではなく、心から納得できる自己実現となるわけです。

この〈自己〉は単なるエゴではなく、エゴも含みつつ成長や成熟を志向するスピリチュアリティ豊かな存在だといえます。

ただし、例えば自己否定的な思いが自分で抱いたり、それを親や教師から植え付けられたり、他と比較して生じる劣等感があったりすると不適合が生じるので「自己実現傾向」はうまく機能しないことになります。

今回の本題から外れるので今回は割愛しますが、不適合から適合へと変容させる方法論がロジャーズの唱えるカウンセリングなのです。

優れたカウンセリング、優れたカウンセラーはテクニックではなく、その根底に必ず「成熟した人間観・生命観」があります。

「スピリチュアルカウンセリング」においても優れたものはテクニックや一般的な占いに代表される「指示的な答え」ではなく、まして上から目線で説教するものでは当然なく、自身の内なる「自己実現傾向」の自覚を促すものなのです。

今回はちょっと難しいかもしれませんけど、簡単に言えば「ゴールじゃなくプロセスが大事なんやで」ということですよ。

表現がちょっと小難しいだけで、本質は簡潔明瞭です。

さて、ロジャーズの考え方の中には「自己実現傾向」と同じようなものとして

「完全に機能している人間(fully functioning person)

というものがあります。

(「十分に機能している人間」と訳されているものもあります)

これをロジャーズの言葉で説明すると以下のようになります。

完全に機能している人間:最適な心理的調整、最適な心理的成熟、完全な適合、体験に対する完全な解放性と同義である。・・・これらの用語のいくつかは、あたかもこうした人がそこに「到達してしまった」かのように少々静的に聞こえるので、こうした人の特徴はすべてプロセスの特徴であることを指摘しておかなければならない。完全に機能している人物は、常に変化しているプロセスの内にある人である

これも表現はやや難しいですが、つまり感情がブレず、普通の人ならテンパリそうなことでも落ち着いて受け止めることができ、ポジティブな感情もネガティブな感情もありのままに認識でき、それを過剰でも過小でもなく誰も傷つけることなく素直に表現できる、といったところでしょうか。

一言でいえば「人間ができている」ということですね。

逆に「人間ができていない」場合を考えた方がわかりやすいかな。

例えばすぐ感情的にキレて、落ち込むこともあれば暴言を吐くこともあり、自分でも自分が何を考えているかわからず、感情表現が支離滅裂でこの人ちょっと何言ってるかわかんない、という人はあなたの周りにも一人や二人はいるでしょう。

ただ、ここで大事なのは「できた人間」があたかも聖人君主の域に「到達してしまった」かのように、すでに完成している「静的な」存在ではない、ということです。

ここでも「完全に機能している人物は、常に変化しているプロセスの内にある人である」というように、固定的なものでなく流動的・プロセス的なものとして捉えている点がポイントです。

たとえ自他に対して一時的に不適合な感情や態度を示したとしても、それを冷静に振り返った結果、受け入れたり成長や成熟の糧としたりできるようなパーソナリティこそ「完全に機能している」と言えるわけです。

これはとても現実的な概念ですよね。

スピリチュアルの中には「悟り」や「覚醒」など〈静的な存在〉を目指すものもありますが、それは際限なきものであり、かつ再現性は不透明なわけです。

ですから、横着者は自分で自分のことを「覚醒した」とか「悟った」とか言ってしまう。

そうではなく、拡大、拡張、自立、発達、成熟の方向へと常に変化してゆくプロセスこそ、ロジャーズは健全な人間だと言うわけです。

とにもかくにも、完全に機能している、十分に生きている人間は絶えざる「創造のプロセス」の中にある。

わかりやすく言うと、私は〈帰るまでが遠足理論〉と呼んでいるのですけど、例えば「奈良の大仏」や「原爆ドーム」などの目的地に着くことが遠足や修学旅行のゴールではなく、自宅を出てから帰るまでの全体における一つ一つのプロセスが「旅」なのです。

「状態」や「目的地」や「悟り・覚醒」という静的なゴールではなく、「プロセス」や「方向」を定めることこそが、「満たされた人生」「成長し続ける人生」において大切なわけです。

上の例で言えば、「奈良の大仏」や「原爆ドーム」において感じたこと、学んだことをこれからの人生の中に活かしていくプロセスが大事なわけです。

スピリチュアル的な方面で言えば、死は今世今生の終焉なわけですが、成長・成熟したその魂の波動エネルギーはこの世に遺産・遺物として生き永らえることもあれば、「エネルギー保存の法則」からすれば来世来生にまで波及することにもなる。

その途上において、この世的に成功しようと失敗しようと、幸福であろうと不幸であろうと、すべてはプロセスである、仏教的に言えば「無常」であると観ずることが、完全に機能して生きるための叡智なのでしょう。

「すべてはプロセスである」とは、すべてはスタートでありゴールでもある、ということ。

これは当ブログでもよく言っている「今に在る」ということをもう少し具体的に説明しています。

しかし、現代は「静的な目的地(ゴール)」にあふれています。

それはSNSに流れてくるような「夢の実現」だったり「経済的な成功」だったり「華やかな生活」だったりする。

「引き寄せ」もまた静的な目的地(ゴール)の一つでしょう。

大切なことはそこに至るまでのプロセスであり、わかりやすい成功や引き寄せは「プロセスの通過点」にしか過ぎないわけですが、それでもって完成したと思い込む。

いま「タロット講座」をしているのでふと思ったのですけど、大アルカナと呼ばれているカードの中心となる世界観において、全22枚のうちの最後のカードは【世界(The World)】と言います。

このカードは大まかには「世界の完成」を意味するのですが、同時に「終わり」をも示します。

この終わりを迎えた後、またゼロである【愚者(The Fool)】に還ってゆく。

つまり「世界の終わり」とは「次の世界の始まり」でもあるわけで、ここに永遠に循環する無限の生命プロセスがあるわけです。

冒頭で掲げたロジャーズの

よい人生とは、状態ではなく、プロセスであり、目的地ではなく、方向である。

という言葉は、「状態」や「目的地」というマインド(思考)が生み出したゴールではなく、「プロセス」や「方向」という生命的な流れに寄り添い信頼することが、豊かな生き方の創造につながるというわけです。

これをスピリチュアル的な方面から考えれば、運命という理性ではコントロール不可能な「生命的なプロセス」を信頼し、たとえそれがときに困難なものに感じても、勇気をもってゆだねていくことでしょう。

これがスピ業界で「おまかせ」と言われているものですが、この前提には「プロセスに対する無条件の信頼」がなければならない。

そして「方向」という意味においては、今生では決して達成できない「理想」や「祈り」を抱くことが必要不可欠です。

これについては少し前の「理想シリーズ」で詳しく述べているので、よければ文字リンクからご一読を。

プロセスに深い信頼が置けているとき、身体的には「肚が据わっている」「胸がスッキリしている」「頭がクリアになっている」のいずれか、あるいはすべての状態になっているはずです。

この「身体感覚」もまたロジャーズの考え方の核となる概念なのですが、これについてはまた他の機会で語ることにしましょう。

大切なのは、一時の失敗でも成功でも、挫折でも勝利でも、不合格でも合格でもなく、その時々に生じるプロセスを十分に生きること、味わうこと。

そういえば、晩年のロジャーズはかなりスピリチュアル寄りの考え方になったそうですが、それはそもそも深いスピリチュアリティに根ざしたカウンセリング心理療法を探求していたからです。

今回はカウンセリングの神様・ロジャーズに学ぶスピリチュアリティあふれる生き方を考えてみました。

ご参考になれば幸いです。

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